哲学の道を、あるく

  by 音縫美春  Tags :  


京都『哲学の道』を歩いたことが無かったので、のんびり散策してみました。
折しも春節休暇で、団体様にありとあらゆる場所で遭遇しまして静かな場所を探しさまよっていたはてに辿りつきました。
銀閣寺方面からスタート。
銀閣寺参道周辺に限らず京都名所はどこでも混雑していますが、脇道や裏路地に入ると途端に人の気配がない京都は自分のテンポで散策するには本当に向いています。


そんな散策の途中で見つけた『大豊神社』。
年季の入った看板にかすれた文字で『狛ネズミ』と。歩いているとこういう出会いがあるからやめられません。
蝋梅の香りがただよう境内。本殿前には普通に狛犬が鎮座している。
しかし、ここでも案内板がありました。本殿を正面に左手側には災難よけの日吉神社には狛猿、火難よけの愛宕社狛鳶も初めて見ました。『狛ネズミ』は本殿を正面に右手側にありました。


こちらが『狛ネズミ』。参拝される方が置くのか、木の実がいっぱい添えられていました。それがさらに愛嬌や可愛さに拍車をかけています。
『狛ネズミ』は全国でこの大豊神社だけとのこと。

大国社は大豊神社の境内末社。祭神の大国主命が、素戔嗚尊から与えられた試練を、ねずみの助けにより乗り越えたという『古事記』の中の神話にちなみ、社殿前には「狛ねずみ」が建てられる。京都観光Naviより


再び散策を始めると、たまたまだったのか猫に遭遇。十数匹の猫たちが『哲学の道』で人を恐れることなくのんびりと昼寝をしたりじゃれていました。
ちょっと『狛ネコ』みたい。

春には満開の桜並木、夏は新緑、秋は紅葉と四季折々の美しさを見せる『哲学の道』。
あえて冬枯れのこの時期に、日常の喧騒を忘れ己と向き合い物思いに耽ることが似合う『哲学の道』の散策はオススメです。

懐古/耽美/浪漫/幻想/淫靡な妖怪「コトノハツカイ」。海千山千なんでもござれ。銀行員から国立某研究所、渡仏も経験。映画/舞台/音楽/アニメ/小説を雑食的にこよなく愛し、酒と食を偏愛。

Twitter: otonui