「電王戦リベンジマッチ森下九段vsツツカナ」は判定で森下九段の勝利に。指し掛け局面からの指し継ぎは行なわず。

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昨年大晦日に行なわれたプロ棋士対コンピュータ将棋の対局「電王戦リベンジマッチ森下卓vsツツカナ戦」は、日付が変わった今年元日の午前5時26分に152手で指し掛けとなっていた。この対局は持ち時間3時間(チェスクロック方式)、秒読み1手10分、人間側の継盤使用可という、異例とも言えるルールの元で行なわれた。

2月16日に行なわれたニコニコ生放送「電王戦リベンジマッチ森下卓九段vsツツカナに関する発表」で日本将棋連盟の片上理事から「指し継ぎをせずにプロ棋士森下卓九段の判定勝ちとする」という旨の将棋連盟の裁定が発表された。

その理由として、これ以上指し続けたとしてもプロ棋士側の優勢は覆らず、しかも決着が付く場合にはここから数百手指し進めなければならないパターンがあることなどが挙げられた。

その後、番組内で佐藤康光九段と中村太地六段によるコンピュータ画面を使用した大盤解説が行なわれ、指し掛けとなった152手目△2三金以降の進行例を示した。その中で、対局は両者相入玉模様の将棋となり、ツツカナ側の持ち駒による点数が不足(※注)し、ツツカナ側の勝ちはないと説明した。

対局を行なった森下九段は「終盤では相手の玉を寄せに行かず、安全勝ちを目指して駒得に行った。継ぎ盤を使った対局は待ったをすることに等しく、プロ棋士として屈辱だった」といった内容のコメントをし、指し継ぐ意思がないことを示した。
将棋連盟の片上理事は「視聴者のコメントを見ていると、ある程度この結果を受け入れてくれているようでホッとしている。裁定に賛否両論があることは承知している。今回の対局は意義があったと考えている」といった内容のコメントをした。

また、コンピュータ将棋ソフト側として出演した、現電王AWAKEの開発者である巨瀬亮一氏は「今回の判定に関しては妥当だと思っている」とコメントし、Ponanzaの開発者である山本一成氏は「かなりフェアな判定だと思っている。人類代表として森下九段が勝ったと思っている」とし、森下九段をフォローする一面を見せた。

※注:(相入玉模様の将棋では大駒を5点、小駒を1点とする計算をし、引き分けには24点必要だが、番組内でツツカナ側は20点までしか得られなかった)

文春オンライン「第1期“書く将棋”新人王戦」観戦記者賞を受賞しました。

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