民放連オフィシャルサイト
民放連がテレビ番組の違法アップロード防止に本腰を入れており、話題となっている。
現在テレビでは遠藤憲一が刑事に扮し、取調室で「それ、君が作ったものじゃないよね」と違法動画アップロード犯人を問い詰めるCMが放送されている。
このCMは「踊る大捜査線」などをプロデュースしたことで知られるフジテレビの亀山社長らが作り上げたもので、インパクトが強く、違法アップロードをしていない人間でもびっくりする内容だ。ちなみに、犯人は「神と呼ばれたくて」とどこかで聞いたようなセリフを吐く。
現在動画サイトではテレビ番組を投稿するケースが後を絶たない。テレビ局サイドはプロバイダーやサイト運営者に削除を要請しているが、削除しても次々にアップロードされ、イタチごっこになっている。この現状を憂いた民放連は、1月から削除を外注に依頼。3月中旬までその状態を続け、継続するか否か考える方針だ。
違法アップロードが犯罪であることは揺るがない事実である。違法動画でyoutubeから広告収入を得ているケースも多く、取り締まれれて然るべきだろう。
しかし、ローカル番組などはネットを通じて地方で鑑賞しているケースも多い。東京MXの某番組は、インターネットから話題に火がつき、関西圏へのネット拡大に成功している。また、キー局の番組でもネット発で人気に火がつくケースも有り、少なからずメリットもあると思われる。
地方で特定のテレビ局が映らないケースも多く、かつては野球中継で「一部の地域を除いて放送時間を延長する」などとやっていた。本来、平等に番組を見られて然るべきものが、なぜか地方によって格差を付けられる。それを解消していたのがネット動画であり、違法動画と判っていてもついつい見てしまう現状がある。決して「見逃してしまったものを観たい」と言う理由だけではない。
民放各社は見逃した番組をネットで閲覧できる「見直し配信」を既に初めている。「正規品」として配信することで、違法アップロードを撲滅する狙いがある。これだけネットが発達している時代で、ようやくという感じは否めない。
取り締まりは当然のことと思われるが、ネットを軽視し続けているようではいくら呼びかけてもイタチごっこ状態は続くのではないだろうか。