西アフリカで拡大しているエボラ出血熱(Ebola hemorrhagic fever)封じ込めのために、世界各国の協力が呼びかけられています。
日本政府は国際社会の歩調に合わせて、資金面も含めた支援を惜しまない姿勢を示してきました。当事国での感染封じ込めを行うための協力も進んでいます。
国連の要請を受けた日本政府は、国際緊急援助隊法を根拠に、航空自衛隊に指示。12月6日、航空自衛隊愛知県小牧基地はガーナへ向けて、防護服2万着を積んだKC767空中給油・輸送機を送り出しました。輸送機は8日にガーナに到着予定。なお、現地での防護服の配布は国連が担当し、最終的には70万着を供与する方針とのことです。
アメリカをはじめ、先進国でのエボラ出血熱感染者が出ていることから、日本でも感染者が発生した場合の対策が整備が進められました。すでに、主要な国際空港では、検疫法に基づいた隔離治療の手続きが運用されており、入国後の発症については、感染症法に基づいた拠点となる病院への隔離・搬送が各地で確認されています。
今回の自衛隊派遣について様々な意見がありますが、国際協力としての運用には一定の評価を示す意見も多いようです。エボラ出血熱に限っていえば、感染者の隔離治療について充実させるよりも、当事国での感染封じ込めを行うほうが、国民の健康を守る上でもっとも最良の方法です。今回の国際協力が、感染拡大の一刻も早い沈静化につながってほしいですね。
※画像:航空自衛隊のサイトより
http://www.mod.go.jp/asdf/equipment/yusouki/KC-767/