アートアクアリウム展に行ったことある方、行ったことがなくても耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
現在は東京・日本橋と愛知・名古屋で開催されていますが、近年人気急上昇で全国各地で定期的に開催されています。
著者は博多在住で、今年のゴールデンウィークに博多阪急で開催されたアートアクアリウム展に行ってきましたので、そのときの写真を見つつ、そもそもアートアクアリウム展はそのような展覧会か簡単に紹介します。
写真を見ればすぐにわかりますが、金魚を中心とした水生生物がライトアップされて美しく展示されています。
金魚鉢も大きいものから小さいものまで様々です。
他にも、映像と一体化したような作品もありました。
どれも幻想的で美しいです。
しかしこの展覧会は人気が出た反動なのか、様々な悪評も出てきています。
というか、ほぼ著者であるわたし自身の意見です。
1.金魚がかわいそう
あんなにも長時間強い光に晒されて大丈夫なのかな……とどうしても感じてしまいます。
水族館では水槽にいる魚をみてもこんな思いをしたことはないのに、どうしてこの展覧会では「金魚が人間の楽しみのためだけに粗末にされている」と感じてしまうのか。
おそらく、水族館のように、魚の生態や飼育方法などが記されていないからだと思います。
水族館のように、その魚がどのように自然の中で暮らしていて、わたしたち人間とどのように関わっているの、そういったことをわたしたちに教えるものではなく、ただ美しいものとして目の前に呈示されているため、どうしても不安な気持ちにさせられてしまうのではないでしょうか。
2.そもそもなにを伝えたいのかわからない
きれいなだけでなにを伝えたいのかいまいちわからない。
たとえば美術館の展覧会にいくと、その作品の歴史的意味だったり、作者の意図だったり、社会への影響だったり、そういったことを考えさせられることが多いのですが、アートアクアリウム展では「きれいだったね」だけで終わってしまいます。
今回著者が展覧会をみてこの記事でをあーだこー書きながら多くのことを考えさせられているので、ある意味アートなのかもしれませんが。
しかしそれを考えだすと、そもそもアートっていったい何?という問題にぶち当たってしまいます。今回は話が大幅に逸れてしまいそうなので、それに関してはふれないようにしておきます(笑)。
3.結局、リア充向けのイベントだからただ気に入らないだけかもしれない
普段から美術館や博物館に足を運んでいるような人にとっては、普段美術のことなんか気に留めたこともないような人が、「金魚超きれい!」などと言ってFacebookに写真をUPしてイイネしあうのが気に入らないだけかもしれません。著者のわたしがそうです。
これまでテニスなんて興味もなかった人が錦織くんの快挙に大喜びして、テニスマニアの人たちが「にわかが……」と言うようなのと似てるかもしれないですね。違うかな……。
しかし、このアートアクアリウム展が全国各地で何度も実施されるほど人気が出たのは、上で述べたように、写真撮影自由なところが大きいと思われます。ライトアップされた金魚や、お祭りのような館内の様子も、写真を撮るのにまさに打ってつけです。
そういった写真から口コミが広がり、さらに人気が出ます。著者のような文句が出るのも、反響が大きいが故ではないでしょうか。
さらに、アートアクアリウム展は夜も開催されていてお酒を飲みながら金魚を鑑賞することもできます。ジャズの演奏が行われるなど、イベントも盛りだくさんです。
こういったお洒落なイベントが多いのも、商売上手だなと思わざるを得ません。
美術館で開催されている展覧会も、写真をOKにしたり、イベントをやったりすればもっと盛り上がるのになと思いました。写真に関しては著作権が~とか、イベントに関してはすでにいろいろやってるよ~とか、そういう意見もありそうですが、話題にならなければ特に地方の小さな美術館はやっていけないよとは感じます。ルーブル美術館ぐらい大きければ、なにもしなくても人は来ますけどね……。
アートアクアリウム展を見てどのように感じるのかは人それぞれだと思いますので、いい気分になるか不快な気分になるか確認するためにも行く価値は大有りです。
是非一度足を運んでみましょう。