8月31日は、野菜の日だったそうです。
種苗会社や食品会社の調査によると、子どもがもっとも好きな野菜は「トマト」
逆に、もっとも苦手な野菜は、「ピーマン」と「セロリ」なんだとか。
ただでさえ野菜嫌いの子が多いのに、好き嫌いがあるのが心配という親御さんも多いと思います。
とはいえ、子どもが野菜を苦手というのは、習性ともいうべき記憶がすり込まれているからなんだそうです。
苦味のある野菜を子供が避けるのは身を守る本能
複数のアメリカの大学の研究によると、お子さんの野菜ぎらいは、親御さんのしつけが原因というわけではなくて、そもそも野菜を好む子は少ないのだそうです。
大昔、人間が野生生活をしていた頃、苦味のある植物は、体を危険にさらすサインでもありました。毒キノコやアクの強い野菜は、大人はさほどトラブルにならなくても、子供が口にすれば命に関わることもあり得ます。
反面、甘い味がするものは、体に対して毒になるものが少ないことが多いです。
甘味のあるものといえば果実ですが、そもそも果実は他の生物に食べてもらうことで種子を遠くへ運ぶことができます。それに対して野菜は、苦味を含むことで、他の生物から身を守ることを身につけたのではないかという説があります。
実際、野生のキャベツは信じられないほど苦い味がします。人間が栽培することによって苦味が薄れてきたとされていますが、それでも敏感な子供の舌には違和感を感じることも珍しくありません。
ましてや、ピーマンやセロリなどのような野菜は、苦くて食べられないとしても珍しくありません。お子さんにとってみれば、自分の体を傷つけるものだと本能的に感じてしまうからでしょうね。
お子さんは、大人が加工した食品や甘味のあるものは安心して食べる傾向があるようです。
野菜を食べてくれないと、親御さんとしては心配になるかもしれませんが、甘い果実と一緒にジュースにしたり、クッキーなどのお菓子に野菜を混ぜ込んで食べさせることから初めてみてはどうでしょうか。
親御さんが勧めてくれる野菜が、苦くないというのが好き嫌いを克服するポイント。
実際に食べてみて、問題がないことがわかると、自然に食べられるようになるお子さんも多いようです。
余談ですが、成長するにしたがって、味覚の変化や、味覚の嗜好も変わるそうなので、親御さんが無理に食べさせようとしなくても、苦味のある野菜を好き嫌いなく食べられるようになることも多いのだそうです。
※画像は『足成』より
http://www.ashinari.com/2011/01/19-344825.php