100通りの人生が個々に用意されている

  by あおぞら  Tags :  

 人間の運・不運ってのは大いにあると思う。例えば、赤ちゃんがこの世に誕生する際、アジアのどこかで生まれるとしよう。北朝鮮で生まれる場合と日本で生まれる場合では、赤ちゃんのこれからの人生に大きな命運を分けると思う。

 インドに生まれたのならカースト制度のため、下位カーストの身分であれば、いかに努力しようが下位カーストの身分で一生を終わるだろう。インドに幼少期住んだことのある友人がいた。友人のお父様は商社マンで、家には二人のインド人のメイドがおり、一人は家事を担当で、もう一人は床やトイレ掃除をしていたそうだ。友人は子供心にショックを受けたことを教えてくれ、聞かされた私もショックを受けたことを思い出した。

 日本やアメリカはその点、自由がある。逆転人生は大いにあり得るのだ。私は常々、どんな人でも成功する可能性はあると思っている。人には百通りの生き方があると昔から思っていて、例えば、極貧の家に生まれて幼いころは苦労、苦労の連続だったけど、大成功した人は結構いる。普通、そういう境遇の下に生まれると、あまり良い人生は期待できないが、極貧を原動力に人生を開拓したソフトバンクの創業者、孫正義氏などは成功者の代表格だろう。

 逆に銀のスプーンをくわえて生まれてきた子供たち、殊、芸能人の子供たちで転落する人は多い。某女優の息子などは何度も薬物で逮捕され、その都度、メディアは母親である女優を追いかけ、女優自身も仕事を失うことも多かったし、アメリカの芸能界は昔から大物俳優のアホ息子、アホ娘たちが薬物中毒で早死にしている現実よ。

 人生はまさにドラマチックなのである。平凡に見える人の人生もドラマチックなのである。自分の人生を意識してみると、それなりに山あり、谷ありで平たんでなかったことがわかる。現状に満足している人がどれくらいの確率でいるのだろう? むしろ不満を抱えている人の方が多い気がする。その不満を解消する方法として、高望みしない人生や、挑戦しない生き方を選ぶという消極的な生き方もあるだろうが、不満を感じているときは人生を変えるチャンスととらえた方がいいと思う。

 人には百通りの生き方があると思う。孫正義氏が貧乏な生活から抜け出したいと努力しなければ、今も生まれ故郷の佐賀県で細々と暮らしていたかもしれない。アメリカ留学をする前に日本マクドナルドの社長、藤田田(フジタデン)の著書を読み、感銘を受け、秘書に何度も連絡をし面会したい旨伝えるが、取り合ってもらえるはずもない。10代の孫氏は東京まで出向き、羽田空港から秘書に電話をし、藤田社長に会いたい理由を秘書にメモを取らせ、それを藤田社長に手渡す依頼をし、秘書判断で面会をさせない方法を阻止できた。

 若き孫氏は、3分の面会希望だったのだが、藤田社長と15分も面会できる機会を自ら作り出した。藤田田社長は孫氏に「これからの時代はコンピューターだ、アメリカでコンピューターを勉強しなさい」の言葉を愚直に受け止め渡米した。ソフトバンクの創業者に人生を切り開くガッツと、日本マクドナルドの社長に直接会いに行く勇気がなければソフトバンクは誕生していなかっただろう。

 挫折続きの人生で『詰んだ』と思う人も多いだろうが、そう思う時は思っていいと思うし、それが本当に素直な感情だろう。ただ、立ち上がる勇気が必要だ。

 百通りの人生があるとすれば、必ずうまく行く人生もあるのである。不運に嘆いているヒマはない。必ずや人生は好転するという信念を持ち、不運の中でも日々生きていくと、必ず好転する日がやってくる。

 人は皆、成功者になれる要素があるのだ。百通りの人生で今自分は何位くらいにいるのだろうか? 決して諦めないでどん底の状態でも上を見上げてほしい。人生切り開くためにはどん底で下を見てはいけないのだ。上を見れば光が差すチャンスもうかがえるだろう。

 百通りの人生がひとそれぞれに与えられていると信じ、決して諦めず自分の生き方を模索していくのだ。

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