汚染水問題 非常に困っている:いわき市漁協理事インタビュー

  by 佐藤 秀則  Tags :  

いわき市漁協が入っている福島県水産会館

 

 いわき市漁業協同組合(以下“漁協”)の吉田和則信用担当理事に、インタビューする事が出来ました。

インタビューしたのは8月2日で、東日本大震災からの復旧・復興の状況と放射能問題について伺いました。

 

━━漁港の復旧・復興の状況はどうなっていますか。

「復旧の最中です。復旧は来年ごろまで掛かります」

 

━━漁協は放射能問題に対して、どのよううな対処や取り組みをしていますか。

「サンプル調査をしていて、その結果は福島県が公表しています」

 

参照:福島県の水産物の緊急時モニタリング検査結果について

http://www.pref.fukushima.jp/suisan/sinsai/housyanou-top.html

 

【汚染水問題】

━━福島第一原発から汚染水が流出している事を東京電力が認めましたが、その事に対してどう思いましたか。

「非常に困っています。試験操業を計画していた矢先ですから、ブレーキが掛かってしまった」

 

━━原子力規制委員会の田中俊一委員長は、その汚染水流出問題の対策として、国の基準値以下の汚染水は放出するしかないと発言していますが、それについてどう思いますか。

「今は反対です」

 

【試験操業】

━━試験操業の予定を教えてください。

「今は協議中です。ただ試験操業するための準備はしています。消費者へ安心感を与えるには、気持ちを組まなければなりません。“数値が安全だから食べなさい”では、反発されてしまうので様子を見ています」

 

━━サンプル調査と試験操業はなにが違うのですか。

「サンプル調査は測るだけです。試験操業は流通させます」

 

━━流通させると消費者の反応も違うのではないですか。

「消費者の反応を研究するのも試験操業の一部です。流通だけを実験するのではありません。そもそもは試験操業するという事は、消費者の方々に“安心な魚が提供される状況になりました”とお知らせする事です。そっちが大切なんです」

 

━━まだまだ課題あるのではないですか。

「市民の方々と一体となる、そういう姿勢を漁協としてしっかり持たないと。形だけではだめで、心が市民に向いていないとだめです」

 

 

貧乏人です。全国市民記者クラブ代表をしています。今は原発災害に関する記事を中心に作ってます。また捕鯨問題の解決がライフワークです。生まれも育ちもいわき市です。今は埼玉県伊奈町に住んでいます。

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