
iPadとApplePencilを使って絵が描きたい!
とはいっても、あまりにたくさんのツールがあり過ぎて何を選べばいいのか分からない…。
そんなふうにお悩みではありませんか?
いろんなアプリを片っ端から試してみるのも良いですが、できることなら手間をかけず早く自分に合ったものを見つけたいですよね!
今回はそんな方へ向けて、筆者が実際に使ったうえでおすすめしたいイラスト制作アプリ3選を紹介します。
本記事ではおすすめアプリの特徴やメリット・デメリットに加え、選び方のポイントも解説。
本格的にイラストや漫画を描きたい方も、気軽にお絵かきを楽しみたい方も、ぜひ参考にしてみてください。
結論!おすすめのイラストアプリはこの3つ
・CLIP STUDIO PAINT
・Procreate
・Adobe Fresco
さっそくですが、数あるイラストアプリの中でも特にこの3つがおすすめ!
ここからはその理由を徹底的に解説していきます。
iPadイラストアプリおすすめ3選|それぞれの特徴
まず、各アプリの基本情報とメリット・デメリットについて見ていきましょう。
CLIP STUDIO PAINT EX/PRO

まずはCLIP STUDIO PAINT。
通称「クリスタ」と呼ばれるこのアプリは、初心者からプロまで広い層に使われている定番ツールです。
iPad、pc、スマホと複数のデバイスで使用可能。
※クリスタにはPROとEXの2種類があり、料金も異なります。
主な違いはこちら。
PRO → イラスト制作機能
EX → PROの全機能 + 漫画・アニメ制作機能
コマ割りやフキダシ、トーンなどをよく使う人はEXを選ぶと良いでしょう。
■CLIP STUDIO PAINTの機能
【作画補助】
自由に動かせる3D人形やオブジェクトを下敷きにして描くことで、作画がぐっと楽になります。
ほかにも対称定規やパース定規など、作画を手助けしてくれる機能がたくさん!
多少練習が必要ですが、使いこなせれば絵のクオリティアップに役立ちますよ。
【ベクターレイヤー】
線を拡大・縮小しても画質が劣化しない、ベクターレイヤーが使えます。
描いたあとからでも好きなだけ変形させたり線の太さを変えたりできるので、納得いくまで調整可能です。
【2種類のモード】
たくさんある機能をすべて使える『スタジオモード』
必要最低限のシンプルな画面『シンプルモード』
この2つのモードを好きなタイミングで切り替えられます。
シンプルモードなら画面を広く使えて操作も簡単なので、必要ないときに機能を持て余すこともありません。
■CLIP STUDIO PAINTの料金
クリスタは使うデバイスの数によって料金が変わってきます。
iPadだけなら1デバイスプラン、pcと両方使う場合は2デバイスプランを選びましょう。
【月額・年額利用プラン】
プラン | 詳細 | 月額 | 年額 |
---|---|---|---|
PRO | 1デバイスプラン(デバイス1台) | ¥480 | ¥3,000 |
2デバイスプラン(デバイス2台) | ¥800 | ¥4,000 | |
プレミアムプラン(デバイス4台) | ¥980 | ¥6,000 | |
スマートフォンプラン(スマホ1台) | ¥100 | ¥700 | |
EX | 1デバイスプラン(デバイス1台) | ¥980 | ¥8,300 |
2デバイスプラン(デバイス2台) | ¥1,380 | ¥11,200 | |
プレミアムプラン(デバイス4台) | ¥1,600 | ¥13,000 | |
スマートフォンプラン(スマホ1台) | ¥300 | ¥2,000 |
【一括払い(ダウンロード版)】
プラン | 料金 |
---|---|
PRO | ¥5,900 |
EX | ¥24,900 |
※一括払いはpcのみとなっています
■CLIP STUDIO PAINTのメリット・デメリット
メリット:
デジタルでの制作をガッツリ始めたい人、漫画を描きたい人にはかなりおすすめです!
利用者が多いので、ノウハウや裏技など情報を得やすいのも嬉しいポイント。
多数のデバイスに対応しており、家ではパソコンで、外出時にはiPadで…など途中で制作環境を変えることも可能です。
デメリット:
多機能ゆえに、操作も少し複雑で慣れるまで時間がかかるかもしれません。
気軽に描きたいという人には少しオーバースペックかも…。
Procreate

次はProcreate。
使いやすさとクオリティの高さを兼ね備えたiPad専用の人気アプリです。
ブラシの質感が本物の鉛筆や筆のようにリアルで、描き心地も滑らか。
Apple Design Awardの受賞経歴もあるほど、優れた設計です。
■Procreateの機能
【図形作成を補完】
図形や線を描いたあと、タッチペン(指)を離さずに数秒待つと自動的にきれいな形に整えてくれます。
直線や正円だけでなく、星型などの比較的複雑な形も一瞬で描けるのでとても便利。
【カラードロップで塗りつぶし】
パレットから色を選び、そのままドラッグするとその範囲が塗りつぶされます。
塗りつぶし機能自体はたいていのイラストアプリに備わっているものですが、プロクリエイトは操作が直感的なのが特徴といえるでしょう。
【エフェクトも充実】
ぼかしやゆがみなどのエフェクトが、キャンバス上をスライドするだけで調整可能。
この機能を使えば、遠近感やノイズ表現などのひと手間が簡単に加えられます。
■Procreateの料金
プロクリエイトのiPhone用アプリ『Procreate Pocket』と、先ほど紹介したアニメーション制作用のアプリ『Procreate Dreams』についても金額を記載しました。
いずれも買い切りでお手頃価格なので、始めやすいのが嬉しいですね。
アプリ | 料金 |
---|---|
Procreate | ¥2,000 |
Procreate Pocket | ¥900 |
Procreate Dreams | ¥3,000 |
■Procreateのメリット・デメリット
メリット:
個人的に、操作性や描き心地はダントツだと感じました!
作業画面もシンプルで使いたい機能をあちこち探さなくていいのでストレスなく使用でき、とにかく使いやすいです。
デメリット:
ほかのツールに比べ、使用できるレイヤー数は少なめ。
SNSにアップするイラストなど、一般的な使い方をする分に困ることはほとんどないと思いますが、都合上大きいサイズのものを描く際(Live2D用イラストや大きい紙に印刷するなど)はほかのアプリを検討したほうが良いでしょう。
■Procreate Dreamsについて
ここからは少し話がそれますが、プロクリエイト関連で追記です。
2023年、Procreate Dreamsという2Dアニメーションアプリがリリースされ、国内外で反響を呼びました。
こちらはプロクリエイト内の機能ではなく、アプリを別途購入する必要があります。
プロクリエイトをはじめ多くの制作ソフトにアニメーション機能はついていますが、Procreate Dreamsはまったくの新感覚。
なんとタッチペンで動かした軌跡がそのままアニメーションになるんです!
長くなってしまうので詳しいことは割愛しますが、アニメーションに興味がある人はこちらもぜひチェックしてみてください。
Adobe Fresco

最後はAdobe Fresco。
デザインソフトでおなじみのAdobeから出ているイラストアプリです。
最大の特徴は、リアルな筆に限りなく近い描き心地。
無料で使えるので、デジタル初心者の方にもおすすめです。
■Adobe Frescoの機能
【ライブブラシ】
絵の具が滲んで広がっていったり、違う色と混ざっていく様子がそのまま画面上で再現されます。
デジタルと思えないほどの質感を、ぜひ一度体験していただきたいです!
【ベクターブラシ】
ベクターブラシとラスターブラシをワンタップで切り替え可能。
ベクター線を使用すれば、拡大・変形させても線が劣化しません。
【iPad版Photoshopとの連携】
Frescoには無料版と有料版(プレミアム版)の2種類があり、有料版を契約するとiPad版Photoshopが使えるようになります。
連携させるとFrescoで描いた絵をPhotoshopで仕上げることも可能。
これはAdobeから出ているアプリだからこそのメリットですね!
(Adobe CCを契約していなくてもFresco単体で利用可)
ちなみに無料・有料版に機能面で大きな差はありませんが、使えるブラシの数が異なります。
無料版は100種類程度なのに対し、有料版は1,000種類以上のブラシを利用可能。
ほかにもフォントやポートフォリオサイトなど、有料版にすることでAdobeの一部機能が使えます。
■Adobe Frescoの料金
Adobe Frescoの有料版を利用するには、Adobe Fresco単体プランか、Adobeのいずれかのプランに加入しなくてはなりません。
プラン | 料金 |
---|---|
無料版 | ¥0 |
Adobe Fresco 年間プラン | ¥1,150/年 |
iPad版 Photoshop単体プラン | ¥1,080/月 |
Photoshop 単体プラン | ¥3,280/月 |
Creative Cloud コンプリートプラン | ¥7,780/月 |
■Adobe Frescoのメリット・デメリット
メリット:
AIを搭載したライブブラシを採用していて、水彩画や油絵のような質感を表現できます。
「できるだけアナログに近い絵を描きたい」という人には特におすすめ。
デメリット:
FrescoはiPad/iPhone/Windowsに対応していますが、今のところMacやAndroidでは使えないのでご注意ください。
iPadイラストアプリの選び方
おすすめのイラストアプリ3選を紹介しましたが、実際に選ぶときはどのような点を重視すればいいのでしょうか。
ここではデジタルで絵を描こうとしている人の状況を2パターン想定し、それに沿って解説していきます。
描きたいものが決まっているなら
絵を描く目的がすでに決まっているなら、そのために必要な機能がついているかをチェックしましょう。
やりたいことに対し、これは外せないという条件をピックアップしておくと選びやすくなります。
また、好きな絵師さんや漫画家さんがどんなツールを使っているのかチェックし、真似してみるのもひとつの手です。
なかには便利なアプリの使い方やおすすめのブラシなどを発信している方もいるので、思わぬ収穫を得られるかもしれませんよ!
まずは気軽に描いてみたいなら
「そんなに凝ったことはしないし、お金はかけたくないな…」
そうお考えなら、無料のアプリからスタートするのがおすすめ。
無料といっても基本的なお絵かき機能は問題なく備わっているので、困ることはほとんどないと思います。
続けていくうちに物足りなくなった場合は、ほかのアプリも検討してみると良いでしょう!
そして…
本格的に絵や漫画を描いていきたいと思っているのであれば、最初から高機能のアプリを使うのも大いにアリ。
なぜならイラストアプリはそれなりに操作を覚える必要があり、ほかのものに変えるとまた一からやり直しとなってしまうからです。
筆者は何度もアプリを乗り換えたので、慣れるまで少し時間がかかってしまいました…。
このように、自分のモチベーションに合わせて選ぶのも大切なポイントかもしれません!
iPadイラストアプリについて|まとめ
改めて、筆者が実際に使ったうえでおすすめするのはこの3つです。
CLIP STUDIO PAINT
Procreate
Adobe Fresco
クリスタは多機能でプロにも利用者が多い定番アプリ。
プロクリエイトは直感的な操作性や滑らかな描きごこちが魅力。
Adobeフレスコはリアルな絵の具の表現が特徴。
このようにそれぞれの特色を把握したうえで、自分に合ったものを見つけてくださいね!
1枚目の画像:『o-dan』https://o-dan.net/ja/
2枚目の画像:https://www.clipstudio.net/ja/ からの引用
3枚目の画像:https://procreate.com/jp からの引用
4枚目の画像:https://x.gd/fZdhb からの引用