微生物は古くから酒や納豆といった主に食品の分野 において、広く親しまれてきた生き物である。微生物は、地球上で最も存在量が多い生き物である一方で、我々人 類が確認している割合は3%にも満たないとも言われて いる。未だ発見されていない微生物の中には、予想を超 える機能が隠れている。
例えば、工場排水に含まれる「金」や「プラチナ」などの希少金属(レアメタル)を、微生物の「鉄呼吸」を利用して回収する方法を、大阪府立大の小西康裕教授らが開発している。従来の方法では水溶液に電流を流して化学反応を起こさせるなど、煩雑な工程が必要だった。「鉄呼吸」を利用する方法では、レアメタルの濃度が低くても回収でき、時間も短く作業も簡略化できる。
具体的には、200ppmの金イオンが溶けた水溶液の実験では、30分でほぼ全量の金を回収できた。同じ濃度の排水1トンならば、200グラムの金を回収できる計算だ。また金のほか、プラチナや、パラジウム、ロジウムの計4種類が回収できた。
今回、その微生物を閉じこめたバイオカプセルを使い、工業排水などに含まれるレアメタルを低コスト・短時間で回収する新技術が開発された。開発した森下仁丹と三菱商事は、装置を全国の工場に販売、またはリースする事業を今年度中に始める。微生物を使ったレアメタル回収を本格的に事業化するのは国内で初めてで、世界でも珍しい。
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参考HP 日経ビジネス:微生物カプセルでレアメタル回収