温暖な気候で豊富な食材が揃う宮崎県。
チキン南蛮や地鶏の炭火焼、完熟マンゴーに本格焼酎などが全国的にも人気な食べ物が多いが、中でもトップブランドの地位を確立しているのが「宮崎牛」だ。
畜産王国・宮崎県が生んだ「宮崎牛」の凄さ
宮崎牛は、5年に1度行われる和牛のオリンピックとも呼ばれる「全国和牛能力共進会」で史上初の4大会連続内閣総理大臣賞を受賞している。
これは実質20年間、日本一を誇り続けているということになる。
それもそのはず。「宮崎牛」と名乗るには、宮崎生まれ宮崎育ちであること、指定された種雄牛を父にもつこと、肉質等級が4等級以上の黒毛和牛であることという条件を満たしている必要がある。
厳しい基準をクリアした牛だけが「宮崎牛」という称号を与えられるのだ。
「日本一のおいしさ」に隠された畜産農家のたゆまぬ努力
今回、特別に日南市の肥育農家に訪れた。
「非常に穏やかな性格の牛ばかりです」
見知らぬ人が突然来ても、全く動じずじっとこちらを見る牛たち。
お母さんのミルクを飲む生後まもない子牛も見ることができた。
「非常に穏やかな性格の牛ばかりです」と語るのは、枝肉の品質を競う宮崎県畜産共進会にて過去に二度もグランドチャンピオンを獲得した経歴をもつ蓑毛稔治さん。
牛は飼い主の感情を察知するらしく、蓑毛さんの穏やかな性格が牛にも通じているのだろう。
365日、24時間体制での見守りがあってこそ、健康的で元気な牛に育つのだという。
蓑毛さんの牛を愛する想いが牛にも伝わり、全国的にも評価される宮崎牛へと育てることができている。
畜産農家たちの想いに馳せられながら、普段の食のありがたみをあらためて感じた。
著名人や有名アスリート選手も通うという噂の名店焼肉屋「幸加園 本店」
本場で宮崎牛の美味しさを味わうべく、県内随一の焼肉屋「幸加園 本店」(宮崎県宮崎市江平西1-1-1)へ。
1987年に「宮崎牛指定店第一号」として認証され、37年間宮崎牛ブランドの普及に大きく貢献してきた名店だ。
お店に入ると、店内は王貞治さんや松井秀喜さんといった日本を代表するプロ野球選手を含む著名なアスリート選手、超有名芸能人や某お笑いタレントたちの色紙がびっしり。
地元の人だけでなく遠方からもこぞって集まるほど美味しいお肉に出会えるのかと期待が高まる。
上カルビに上ロース、焼きしゃぶが堪能できる「スペシャルコース」を実食!
今回いただいたのは、1人6,800円の「スペシャルコース」。
塩タン、上カルビ、上ロース、サガリ、焼きしゃぶ、ホルモン、ミノ、キムチ盛り合わせ、サンチュが食べられる焼き肉満喫コースだ。
このお店の特徴はなんといっても量!値段に比例しないほどたんまりとお皿に盛り付けられたお肉が絶え間なく運ばれてくる。
肉も柔らかいので、どんだけ食べてもずっとスッと胃袋に入ってしまう
宮崎牛のおいしさの秘訣には、「サシの細かさ」と「柔らかさ」がある。
肉をひと目見てわかるように、宮崎牛の細かく入ったサシは美味しい。
サシの入具合が肉質の良さに繋がり、口の中で旨味が凝縮され頬が落ちるようなジューシーな味わいを楽しめる。
そして、宮崎牛は口溶けの良さもピカイチ!
黒毛和牛は脂肪が多く脂が重いと感じる人もいるなか、宮崎牛の場合は脂肪の質が評価され、口に入れた瞬間にジュワ〜ととろける。
肉も柔らかいので、どれだけ食べてもずっとスッと胃袋に入ってしまう。
宮崎牛であればどんなに大きい肉でもペロッ
今回注文したスペシャルコースにはなかったが、「シャトーブリアン ヒレ」は幸加園でも大人気商品。
脂っこくない宮崎牛であればどんなに大きい肉でもペロッと食べてしまいそうだ―――。
いまこそ、宮崎に行ったら和牛のキング「宮崎牛」を幸加園で体感してみて。
◆幸加園 本店
https://koukaen.owst.jp