KDDIがauオンラインショップにて小型ドローン『Air NEO Selfie drone』(税込20878円)の発売を開始した。重量はたったの53グラムで、寸法も102mm X 85mm X 13mmと極小。コートのポケットに入れたり、手のひらに乗るほどのサイズである。すでに海外では販売されているものでもある。
<Air NEO Selfie droneはこんな感じ>
KDDIが小型ドローン『Air NEO Selfie drone』販売開始
auオンラインショップで購入可能
53グラムで寸法102mm X 85mm X 13mm
すでに海外では売られているドローン
小型とはいえドローンはドローン『Air NEO Selfie drone』
インターネット上でもかなり話題になっているようで、購入者も多いと思われる。しかしこの『Air NEO Selfie drone』、小型とはいえドローンはドローン。野外で飛ばして違反、補導、検挙、罰金、逮捕! などの心配はないのだろうか。たとえば東京23区は、ほぼすべての地域に飛行規制があるのだが……。
ドローンのプロや玄人であれば「そんなの知ってて当たり前だよ」という話かもしれないが、この件に関して国土交通省にお話を聞いてみた。
航空法には触れないので問題ない
『Air NEO Selfie drone』を都心部の野外で飛ばしていいの? 国土交通省によると、航空法には触れないとのこと。しかし小型無人機等飛行禁止法の対象ではあるという。その理由は、ドローンの大きさ重さに関わらず、ラジコンと同じ扱いだという。これについての詳細は警視庁に確認してほしいとのことだったので、警視庁にお話を聞いてみた。
<Air NEO Selfie droneはこんな感じ>
航空法の対象ではない
小型無人機等飛行禁止法の対象である
大きさ重さに関わらず小型無人機等飛行禁止法の対象
警視庁によると、やはり、大きさ重さに関わらず小型無人機等飛行禁止法の対象だという。特に事前申請は必要ないが、できれば飛行を考えている地域の警察署に連絡をしてほしいと言われた。「たとえば今日これから〇〇で友だちと会うので小型ドローンで撮影する予定ですと伝える感じですか?」と聞いたところ「その通り」とのこと。
警察に伝えておいたほうが良い理由
なぜ事前に警察に伝えておいた方が良いのか? 対応してくれた警察官によると、警察に伝えておいたほうが良い理由は「ドローンを飛ばしているだけで通報する人がいる」「行事で飛行禁止になることがある」の二点。事前に伝えておけば、通報されて警察官が出動する展開を回避できるかもしれないし、飛ばしてはいけない時間(期間)ならば、それを知ることもできる。
<Air NEO Selfie droneはこんな感じ>
野外で『Air NEO Selfie drone』を使うとき事前に警察署に報告してほしい
→ドローンを飛ばしているだけで通報する人がいるから
→行事で飛行禁止になることがあるから
でもちょっと待って。小型無人機等飛行禁止法の対象であれば、東京23区のほぼすべての地域に飛行規制がある。警察に伝えたところで、そもそも飛ばしてはダメなのでは?
警察署「通報があった場合は問題になる」
とある都内の警察署に問い合わせし、『Air NEO Selfie drone』を都心部の野外で気軽にサクッと飛ばしても良いか聞いてみたところ「お控えください」とのことだった。さらに「黙って飛ばすのだとすればモラルの問題」「それで通報があった場合は問題になる」とも言われた。
KDDIテクノロジー「あくまで法を守った上での使用」
では、販売元のKDDIテクノロジーは『Air NEO Selfie drone』を飛ばすにあたり、どう考えているのか? この件に関してお話を聞いてみると、小型無人機等飛行禁止法の対象なので、それに従ってほしいとのことだった。あくまで法を守った上での使用とのこと。
ちなみに、人の身長くらいから地上5メートルほどを使用範囲として想定しているのだとか。そもそも室内での使用を想定したドローンでもあるという。
<Air NEO Selfie droneはこんな感じ>
航空法の対象ではない
小型無人機等飛行禁止法の対象である
東京23区の野外ではほぼ飛ばせる場所がない
とりあえず飛ばしたいときは事前に警察に報告する
そもそも室内での使用を想定したドローン
……なかなかハードモードだな。いつかサクッと気軽に飛ばせる世の中になればいいなとは思うのであった。この『Air NEO Selfie drone』がどのように使われていくのか、今後に注目である。
KDDIが販売中の超小型ドローン『Air NEO Selfie Drone』について国土交通省と警視庁と〇〇警察署とKDDIテクノロジーズに取材して気がつけば夜になっていたのであった……。疲れた……。結論、都心部の野外は基本使用不可能。気軽に飛ばせないとなると日本のドローンの未来はまだ暗いかもしれない😿 pic.twitter.com/AWuv7hccgG
— クドウ@地球食べ歩き (@kudo_pon) November 28, 2023
※記事画像はAir ONE / Air NEO Selfie drone販売サイトより