B級フード研究家・野島慎一郎の美味しかったカップ麺 月間ベスト5(2023年9月)

  by ノジーマ  Tags :  

カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。

いつもガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺をよく食べているので、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5をご紹介しています。

今回は2023年9月のランキングです。新旧問わずに美味しいと感じたものを選んだ個人的なランキングではありますが、皆さまのカップ麺選びの参考にしていただければ幸いです。

第5位:日清食品 カップヌードル 担担

2023年9月は「極上カップヌードル」シリーズが発売されて話題になりましたが、個人的にはこっちのほうがストライク。「カップヌードル 担担」を5位に選びました。

カップヌードルシリーズはだいたい具がたっぷり入っているけど、今作はゴマやナッツなどの細かい具に特化するという新しいアプローチ。柔らかい麺をすするたびにプチプチコリコリとした食感もついてきてすごく面白い。めちゃくちゃ具だくさんに錯覚できるという天才の発想。

味はややピリ辛でコク深く、花椒は刺激が強いというよりは余韻として香るのがいい感じ。少ししょっぱめだけど、その分ご飯も食べたくなっちゃうやつ。このコリコリアプローチのカップヌードルは次回作にも期待したい!

第4位:ニュータッチ 凄麺 旨だしうどんの逸品

4位はニュータッチ「凄麺」シリーズの最新作「旨だしうどんの逸品」を選びました。

凄麺のうどんは世にも珍しいノンフライ麺のうどんになっていて、去年発売された「肉汁うどんの逸品」は2022年の個人的年間ランキング「カップ麺オブ・ザ・イヤー」の1位でしたし、否が応でも期待してしまうわけですよ。

いざ食べてみると、あまりにも渋くてストイックなニュータッチの本気ぶりにびっくり。ノンフライのうどんを引き立てるべく具材は最小限で、かつお節がワサワサと入っている程度。だしをきかせたつゆは繊細で超あっさり。いやあ、渋い!!

だけど完全にお膳立てされた麺は超もっちり食感で、噛むほどに小麦の甘味が広がる。これは麺そのものの味を楽しませるカップ麺……そんな渋いものをカップ麺で成立させるのが凄すぎ!!

さすがにちょっとマニア向け感は否めませんが、うどんが好きな人にこそ食べてみてほしいですね。どん兵衛や赤いきつねを思い浮かべて食べたら衝撃が走ること間違いなし!

第3位:明星 贅沢一平ちゃん 夜店の焼そば

カップヌードルが特上シリーズを展開している裏でさりげなく登場していた「贅沢一平ちゃん 夜店の焼そば」(明星)。こちらを3位に選出しました。

特上カップヌードルは具やスープを豪華にしているものが多かったんですけど、贅沢一平ちゃんはソースの量が1.5倍、からしマヨネーズの量が2.5倍……といった具合に、単純に味を濃くして贅沢と豪語するバカっぷり! 最高かよ!

でもそれが完全に吉と出ているのが贅沢一平ちゃん。一平ちゃんらしい味がすごくわかりやすくなっていて(当然)、特にからしマヨネーズの大増量が秀逸。混ぜた瞬間にからしの刺激が目に染みるほどで、濃すぎる味をいい感じに引き締めてくれているんですよね。

いつもの一平ちゃんが好きなら間違いなく好きになる贅沢版。偏差値低めな発想だけど、カップ麺の贅沢版はこういう切り口で攻めるのが正解なんだろうなと感じました。

第2位:サンヨー食品 サッポロ一番 久世福商店監修 「毎日野菜だし」で仕上げた塩らーめん

2位は3位と打って変わってジャンク要素の薄いカップ麺。「サッポロ一番 久世福商店監修 毎日野菜だしで仕上げた塩らーめん」(サンヨー食品)を選びました。

こだわりの食品を販売している久世福商店が監修したスープは雑味が少なく、とにかくあっさりした野菜だしベース。そこにかやくとして入っている大量の野菜の旨味も溶け込んでいて、もはや塩ラーメンというより野菜ラーメンというのが正しいくらいの味!

麺は全粒粉入りのフライ麺で極細。ノンフライ麺の方が合うかと思ったけど野菜を炒めたような雰囲気になって見事にマッチ。本当~にやさしい味で、カップ麺なのに体にいいものを食べている気分になれるのがすごい!

麺を食べ終えたあとに残るスープはもはやごちそうレベル。しっかりスープを完飲してしまいました。うまかった!

第1位:寿がきや 鯱輪監修 旨辛にんにくラーメン

2023年9月の1位は寿がきやの「鯱輪監修 旨辛にんにくラーメン」を選びました。これまた2位とは全然違う、超ジャンクな旨辛系カップ麺だったんですけど、これは非常に完成度が高かった!

見た目は見るからに辛そうなんですが、これは名古屋の台湾ラーメンと宮崎辛麺のハイブリッド。ニンニクの刺激も、唐辛子の辛さも、ふわふわな玉子も、背脂の風味もガッツリと1杯のカップに詰め込んだわんぱくなカップ麺なのに、味のバランスが完璧に整っているんですよね。辛すぎず、ニンニクが極端すぎず、玉子の繊細さも活かされている!

寿がきやならではのもっちりした麺もこのスープとしっかり一体になっているし、非の打ち所があるとすればうますぎて量が物足りなく感じちゃうことくらい。これはやっぱり白飯も用意して食べざるを得ないカップ麺ですね。絶品でした!

総評

以上が2023年9月の美味しかったカップ麺ベスト5でした。

別記事でも紹介した「極上カップヌードル」シリーズはいずれも美味しかったんですけど、順位をつけてみると意外性がそこまでなかったのが惜しかったかなと。

次回は11月上旬頃に2023年10月のランキングを発表予定です。どうぞお楽しみに!

動画でも解説しています。こちらもよろしくお願いします!
https://youtu.be/efvXvJBBR6s?si=54yWuc2lYykLlJm4 [リンク]

ノジーマ

B級フード研究家。漫画を描いたりライターをしたり。変な料理をいろいろ考えます。週刊プレイボーイで『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』連載中。最近は撮影をしていると猫が寄ってくるので、そのまま記事でも使っています。 ★レシピ本発売中!★世界一美味しい「どん二郎」の作り方 誰も思いつかなかった激ウマ!B級フードレシピ http://amzn.asia/8N2jTuz

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