一般的なイメージの焼き肉とは違うけど2回行けば良さがわかる?焼肉に合う日本酒のチョイスを任せられる店で飲み比べ!

  by 古川 智規  Tags :  

今回行ったのは一般的な焼肉店ではない。というよりも、一般的なイメージとは違うと言ったほうが良いだろうか。最上級の肉を少しずつ出すといえばピンときたかもしれないが「うしごろ」のことだ。
チェーン店なので都内をはじめ複数の店舗があるが、「うしごろ貫 恵比寿本店」へ行ってみた。

注文したメニューは季節限定の総額1万円のコースだ。今回、特に紹介したい日本酒等のドリンクは別途料金だ。本格的な食事の前に出されるテールスープに続き、前菜3種が出てきた。真ん中のナスが忘れられないほど美味しくて、後で単品で注文したほどだった。

同店では高級と言われる肉をいっぱい…ではなく少しずつ多くの種類を食べてもらうようにしたコース料理がメインだ。もちろん単品注文も可能だが、最初はコースで肉を味わうことをお勧めする。

最初のタンとハラミが焼かれている間に、きれいに盛られたユッケが登場した。ネギとショウガで牛肉独特の風味を抑えて食べやすくしている。そもそも肉自体が美味しいので、じっくりと混ぜ込んで食べるとよい。

同店では後述するすき焼き以外はタレというものを使用しない。基本的には塩味が付いているので、そのまま食べて味わう。

塩のみで提供するのはよほどの自信がないとできない。素材の味がストレートに強調されて感じられるためだ。よって、同店で提供される肉の質は一級品だと言える。食べればわかるが、誰の舌も同意してくれるだろう。

さて、同店では日本酒を一つのウリにしている。店長以下、日本酒が好きで知見のあるスタッフが在籍しているので、飲み比べメニューがある。なお、うしごろでは店舗により傾向が違うので特に日本酒をという場合は恵比寿本店をお勧めする。

メニューに掲載されていない銘柄も多く、好みのご指名があれば注文してもいいだろうが、記者の場合は傾向としての好みしかなく、銘柄にはさほど詳しくないので好きな日本酒の銘柄を店長に伝えて、完全にお任せとした。

次から次へと肉が出てきては焼けていく。新鮮な肉なので、好みだがレアでも十分なほどだ。よって出てきたらすぐに焼けるのでお酒もすすむ。

ちなみに、この段階ですでに5銘柄ほどの日本酒を飲んでいる。ちょっとペースが早すぎだが、それは後で気が付いたことでビールを飲むがごとく日本酒を飲んでいる。

いかにも肉らしいメニューで店長が提案してくれたのが、その名も「肉正宗」。まさに肉料理のための日本酒で、純米酒らしいコメの甘みと肉の味わいがマッチする。

和牛ヒレカツが出てくる頃には、実はお腹いっぱいになりつつある。決してメニュー自体は多くないのだが、美味しいものを少しずつ時間をかけてじっくり食べるとこれほど満足するものかと改めて実感した。

また日本酒が提案されたので、もう何でも来いのスタンスで飲み続ける。とはいえ、1銘柄1杯だけだ。

いよいよ同店名物のすき焼きだ出てきた。肉はサーロイン1枚だけで、これをあぶり、卵黄にからめて食べる。それだけのぜい沢なすき焼きだ。ごはんは松茸ご飯なので、こちらもめったに食べることができない一級品だ。

最初に出てきたナスがどうしても食べたかったので、これを単品で注文して合うお酒を持ってきてくれた。

最後はスイーツで抹茶どら焼きだが、スイーツに会う最後の日本酒を提案された。このお酒が本当に甘味に合うほのかに甘い日本酒で、何でも合わせてくるなぁと感心しきりだった。

今回紹介したメニューはこれですべてではないが、一通り食べ終わると満腹になっているから不思議だ。少量の日本酒を飲み比べるメニューで好みの酒が見つかれば、以降はそれを注文し続けたり、記者のように好きな銘柄だけを告げて選定はスタッフの味覚と知見に任せるという注文も可能だ。いずれにしても、お酒の発見に寿司でも懐石でもなく焼肉というのが新しい。楽しく食べて楽しく選んで、満腹で帰っていただきたい。ただし、記者の場合は2時間程経過後に「ちょっと飲みすぎたかな?」という自覚が襲ってきたので、くれぐれも飲みすぎにはご注意を。

※写真はすべて記者撮影

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

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