O2OビジネスというキーワードがIT業界では話題だ。
O2Oはオンライン・ツー・オフライン、つまり『インターネット上で取った行動が現実社会の消費行動につながっていること』意味になる。
よくあるビジネスモデルとしては、チェックインクーポンと呼ばれる、現地でFacebookなどのチェックイン機能をつかうことでポイントや特別なクーポンを得ることができ、さらにその場所で使うことができる、というものである。
少し前であれば、オンラインというと家でのインターネットというイメージも強いが、今はスマートフォンも立派なブラウザとして活躍しており、アプリも含めてオンラインという表現は格段に広がっている。
ソーシャルグルメーサービス『Retty』
O2Oサービスでは、『Retty』といったO2Oグルメサービスもサービスを精力的に広げている。サービスを開始してから約1年半程度で10万人以上の会員を超えた。『Retty』の特徴は、知人や自分の信用の置ける友人からのグルメ紹介、という「信頼度」の高さと言える。
これまでのグルメ情報誌やグルメ情報サイトは広告出稿という点から、また、いわゆるステマという評価を裏でこっそり上げる不正によって、本当においしい店、本当におすすめされるべき店が正しく消費者に伝わらないことが多かった。
一方、『Retty』は信頼度の高い知人からのクーポンをもらうことが出来る。店側も、そのクーポンを使って来客したお客さんが○○さんの友人、といったことが分かれば新しい接客を提供することができるのである。単なるクーポンとして消費者側だけに与えるメリット以上に、大きいものがある。
売却が決まった『ドリパス』
また、同じくO2O領域でサービスを拡大させようとしているのが、以前にもご紹介したドリパス(http://getnews.jp/archives/225301)である。
ドリパスは、過去に上映されたすべての映画の中から、消費者がもう一度映画館で観たい映画を投票することで、再度上映され、映画館のクオリティの高い環境で再度好きな映画をみることが出来るというサービスである。そのサービスはネットでの行動がリアルに反映されるO2Oの王道パターンといえる。
本日(3月11日)発表になったリリースによると、ドリパスを運営するブルームは全株式をヤフーに売却を実施した模様だ。ヤフーと言えば誰もが知っている、そのPV・UUともに日本最大のアクセスを誇る最大の媒体。ヤフーが持つトラフィックは大きく、映画のO2Oビジネスはこの買収を機に、今後飛躍することが想定される。
O2O、サブスクリプション、キュレーション、様々なキーワードに注目が集まっており、話題はしばらく尽きそうにない。
※画像はドリパスサイトから