伝説的とんかつ屋『成蔵』店長が身を移した『とんかつ憲進』で食べた結果

高田馬場で人気を博していたとんかつ屋さん『成蔵』(東京都新宿区高田馬場1-32-11)が閉店しました。店長さんが退職するためとのこと。

成蔵の公式Twitterが店長退職に関するコメントをしていた

店長さんの退職に関しては成蔵の公式Twitterがコメントしていたため、多くの人たちが知ることとなりました。また、一部のとんかつマニアの人たちは、店長さんの退職をかなり前から知っていたようです。

<成蔵公式Twitterのコメント>

「いつもありがとうございます。突然ではございますが、高田馬場の「なりくら」が現店長の退職に伴い「閉店」することになりました」

新たに『とんかつ憲進』オープン

『成蔵』を退職した店長さんは、新たに『とんかつ憲進』(東京都新宿区神楽坂3-1-23 Ami神楽坂2F)をオープン。JR飯田橋や地下鉄神楽坂駅から徒歩圏内です。けっこう静かなところで、少しだけ駅から歩きますが、とんかつマニアはウマければ遠くても行くので立地は問題ない気がします。

『とんかつ憲進』のTwitterアカウントが爆誕

新たに『とんかつ憲進』をオープンするにあたり、『成蔵』の元店長さんが新たにTwitterアカウントを開設。「更に美味しいとんかつを追求してまいります」とコメントして、いままでよりもおいしいとんかつを揚げる意気込みを語っています。

<とんかつ憲進公式Twitterのコメント>

「3月より『とんかつ憲進(けんしん)』をオープンいたします。とんかつ激戦区の高田馬場、なりくら(成蔵)店主としてお客様やスタッフと経験を積んで参りました。素材・調理法へ徹底的にこだわった、これまでの概念を超えたとんかつを、是非神楽坂にてご賞味ください」


マンションのようなドアの前で待つ

実際に『とんかつ憲進』に行ってみました。オープン初日とあって、行列ができることを見越して、開店1時間前の朝10時に店舗に到着。

階段をのぼり、マンションのようなドアの前で開店を待ちます。私以外に誰もいません。しかし10時45分ごろには行列になっていました。それ以降、ずっと行列。すでに大人気。

店員さんがメニューを先頭の数人に渡す

階段に並ぶかたちになります。開店前でしたが、店員さんがメニューを先頭の数人に渡します。そして開店前にメニューを伺いに来ました。

私は銘柄豚・常陸の輝きを使用したリブロースかつ定食(4500円)とエビフライ1尾(600円)をオーダー。そしてまた開店を待ちます。

1人が2人組で行くのがベストかも

店内に入ると、広いとはいえませんが居心地は良さげ。カウンター席とテーブル席があり、ほとんどがカウンター席。友だちや家族と行って席がバラバラになりたくない人もいるかと思いますが、その場合は2人組で行くのがベストかもしれません。バラバラでいいなら何人でもOKだと思います(あくまで筆者の感想)。

お茶は最初に出してもらえる

テーブルには卓上調味料としてソース、塩、マスタード、ドレッシングがありました。お茶は最初に出してもらえますが、お茶のおかわりは卓上のポットから注ぎます。

リブロースかつは仕上げに時間がかかる

リブロースかつ定食は他のとんかつよりも時間を要するそうで、私よりも後に来たお客さんが先にとんかつを食べることになりました。

ちなみに、ロースかつは120グラム、リブロースかつは200グラムの豚肉重量だそうです。大きいぶん、仕上げに時間がかかるのでしょう。

未知なるとんかつ体験の魅力

さっそく食べます。箸でとんかつをつまむと、シャリッという振動とともに衣が崩壊。あまりにも繊細な衣のため、儚く崩れるのです。しかし、衣が豚肉からはがれるといったダメな意味での崩れるではありません。その衣の柔らかさは、未知なるとんかつ体験の魅力でもあります。

豚肉由来の旨味を最大限に引き出す技術

まずはソースも塩もかけず、そのまま食べました。やばい。これはやばい。いままでのとんかつ至上体験が薄れてしまうほどの感動が一気に味覚を覆います。

旨味が濃いのはもちろん、まるで超絶濃厚なミルクのごとく強いコクと甘味が広がるのです。豚肉由来の旨味を最大限に引き出す技術とはこのこと。素晴らしいの一言。銘柄豚・常陸の輝きも素晴らしいし、店主の腕も素晴らしい。

どんどん広がる砕けた衣の粒子

濃密濃厚なジューシー豚肉を盛り上げるのが繊細すぎる衣。食べた瞬間から肉汁と油と脂が味覚を包むのですが、それらの魅力を拡散するのが衣。どんどん広がる砕けた衣の粒子。良い仕事をしまくってます。

ソースとライスでハフムシャッと食べる

そのまま食べて絶品のとんかつですが、豪快に、ジャンクな食べ方をしても絶品。ライスにとんかつをのせて、そこに大量のソースをかけ、ライスとともにガッツリ、ハフムシャッと食べる。たまらないです。言葉にできない。していますが。言葉にできないという言葉しか出ない。うまい、うますぎる。

美味しさの“絶対値”

おいしさは人の好みによります。よってラーメン評論家やグルメマニアが「おいしい」と言ったところでアテにならないのは事実です。むしろ「店を持ち上げているライター」に対して疑いから入るのが定石ともいえます。筆者に対して疑問を持つのも至極当然です。しかしグルメの頂点や特異点とは、そのおいしさを紡ぐシェフの到達点ともいえます。

『とんかつ憲進』の常陸の輝きのリブロースかつ定食は絶品

シェフが自信をもって「おいしい」と自負し、おいしさを追求し、なにより評論家以外の食する者が高く評価しているグルメは体験する価値があるものです。

『とんかつ憲進』のとんかつはおいしい。それが事実かどうか、自身の味覚で確かめてほしいです。少なくとも『とんかつ憲進』の常陸の輝きのリブロースかつ定食は絶品だと信じて疑いません。


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