最近は急に男性用化粧品や美容関連製品の発売が相次ぎ、注目を集めている。記者がレビューする男性用化粧品の種類も多くなっていることから、男性の意識が変わっていることは市場動向からもうかがえる。
以前に男性用ネイルの記事を書いたが、同じマンダムから男性用というわけではないが、共用できる不思議なトリートメントシリーズと、面倒くさいがついつい全身に使ってしまう化粧水の2シリーズを試してみたのでレビューする。
(ネイルの記事は参考記事を参照)
※参考記事
男児たるものネイルなんて…いや「昔取った杵柄」でプラモデルの塗装技術を生かせるか!
https://rensai.jp/404437 [リンク]
ルシードエル 質感再整トリートメントシリーズ
本シリーズは本来は若い女性向けのヘアメイク&ヘアケアブランドであるルシードエルだ。ハイダメージヘアを髪内部から補修する「#質感再整ヘアマスク」「#質感再整ヘアオイル」「#質感再整ヘアミルク」の3種がある。
女性はドライヤーやヘアアイロンは必須アイテムだが、髪に熱を加えると任意のスタイルに変化させることができる。しかし一般論としてはダメージとトレードオフの関係である。すなわち熱を加えると髪が傷んでしまうことは経験上からわかっていることだ。
しかし本品は熱を加えることにより、つまりヘアアイロンやドライヤーの熱を活かして髪を補修しながら、熱ダメージからも守る。よってドライヤーやヘアアイロン併用を前提に開発されている。女性用だが髪という点については男女の区別はない。
写真は使用前だ。髪質や髪型はこの際関係なく、毛先をご覧いただきたい。記者は男性なので短髪だが毛先は無分別な方向へ立ち、ささくれ立っているように見える。ちなみに2時間前に洗髪をしたばかりだ。
本品を使用してドライヤーで乾燥させ、さらに180度のヘアアイロンを使用した後の写真がこれだ。概ね髪の方向は一方向に向いているのはヘアアイロンの効果なのかもしれないが、全体的にサラッとして感覚として軽くなったように感じた。もちろん質量が減ったわけではないので感覚での話だ。(本当に質量が減ればエネルギーに変わるのでえらいことになる)
男性の短髪でもこれだけの違いが実感できるのだから、女性ではなおさらのことであろう。男性は毎日使用するわけではないにしろ、パートナーとの共用でダメージから保護するというのもアリなのかもしれない。
ちなみに女性用なので、ほのかなフルーティーな香りなのは申し添えておく。
ルシード Q10化粧水
お次は正真正銘、男性用の化粧水だ。ミドル男性向け化粧品ブランド「ルシード」からの発売で、年齢とともに気になるカサつく顔・身体を1品でケアできる「Q10化粧水」だ。コエンザイムQ10といえば、もはや説明の必要はない保湿成分だ。
男性は化粧品など使わないことが多いが、アフターシェーブローション代わりに使ってしまうとなかなかの使い心地に手放せなくなる。そのそも顔の保湿やケアのためのものなので、どこに使用しても悪いはずはないのだが、それを今度はあちらこちらの部位に使用してしまうのでコスパがどんどん悪くなるのは男性あるあるだ。顔に付けるものを肘やひざに使っていたのではいくら容量があっても足らなくなる。そこで本品はものぐさな男性でもガンガン全身に使えるようにと300mlの大容量ポンプ式という常識を打ち破る内容とした。まるでボディソープを使うがごとく使用可能というわけだ。
さて、顔に使用するのは当然として、具体的な使用場面を想定した結果、指先だろうと考えた。昨今の世情で外出すればいたるところでエタノールによる消毒をしなければならず、それは飲食のみならずスーパーでの買い物でも同じだ。毎日何回の消毒をすることだろうか。
エタノールは優れた消毒能力があることはご存じの通りだが、その使用過程で体内の水分を奪ってしまう。よって乾燥肌になりやすく、ガサガサになる原因になり得る。しかし消毒は必要なため乾燥肌や手荒れを嫌い消毒を忌避するわけにもいかない。
もっとも、ひどい症状がある場合は医薬品のクリームを使用や皮膚科の受診を考慮すべきだが、とりあえず家でのケアであれば本品が使える。記者の指はエタノール消毒により乾燥して表皮がガサガサになることがまれにある。(人差し指の爪の付け根付近)
ここに本品をすりこむ。無色透明で粘度があるのでトローっとしたローションだ。
すりこんだ直後は当然ながら修復されたように見える。極論だが水で手を洗っても直後は同程度には見える。問題はしばらく経過した乾燥後だ。水で洗った後だと、乾燥すればすぐに元に戻る。
10分以上経過して表面が乾燥後に再度撮影した写真がこれだ。指先のガサガサはなくなり、永遠にこのままでは決してないが、その日はこの状態をキープしてくれる。ありがたいのはクリームではないのでこの状態でキーボードやスマホを触っても指紋がついたりベタついたりはしないということだ。以上は表皮が薄い指先での話だが、皮が分厚い肘やひざであれば念入りにすりこめば乾燥によるガサガサも和らぐというものだろう。ちなみに、おそらく肘やひざよりも「面の皮が厚い」(と思われる)記者の顔も潤いが保たれたので、見えるところからガンガンとケアして実感すればこの冬は潤いの中で過ごすことができるだろう。
※写真はすべて記者撮影