「すべての市民が防空システムに参加できる」 ウクライナで巡航ミサイル・自爆型ドローンの目撃位置を報告するアプリが登場

2022年10月10日早朝によりウクライナの首都キーウ(キエフ)などが巡航ミサイルや自爆型のドローンなどで攻撃されて、民間人にも死傷者が出ていますが、目撃したロシアの空中目標をウクライナ軍に報告できるアプリ『ePPO』が早くもリリースされています。

このアプリはユーザーが巡航ミサイルやドローンを発見した際に種類を選択してタップ、数秒後に防空の専門家がチェックするという仕組み。開発したエナンディヤ・スラティン氏のFacebookの投稿によると、「巡航ミサイルや無人飛行機(UAV)はかなり低い高度で飛ぶために防空レーダーで捕捉できない事があるが、(このアプリによって)見つけることができるようになる」としており、「ウクライナのすべての市民が世界初の防空システムの構築に参加することができる」とその意義を強調しています。

軍と協力して開発されたという『ePPO』ですが、リリースされたのはAndroid版。スラティン氏によるとiOS版もテストを実施しており「2〜3週間でiPhoneユーザーが利用できるようになるだろう」と述べています。

前線ではロシア軍のドローンを携行兵器で撃墜される模様がTwitterなどで報告されているので、いち早く目標を発見するという意味では効果が期待できるかもしれません。

ウクライナでは、このほかにドローン迎撃システム『Fowler』が発表されており、ロシア軍への対抗手段が次々と開発されています。2022年2月のロシアの軍事侵攻以降に、SNSアプリ『Telegram(テレグラム)』のチャットボット「STOPRussian War」でロシア軍の位置を民間人が報告する仕組みを稼働させており、この防空アプリにより被害を最小限に抑えることができるか注目されます。

参考記事:В Україні з’явився додаток “єППО”, щоб повідомляти про ракети чи дрони ворога
https://life.pravda.com.ua/society/2022/10/13/250808/ [リンク]

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営。ネット、メディア、カルチャー情報を中心に各媒体にいろいろ書いています。好物はホットケーキとプリンと女性ファッション誌。

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