『TOKYO IDOL FESTIVAL2011』開催決定!盛り上がるアイドルユニットの源流を探る

  by プレヤード  Tags :  


昨年夏、国内のアイドルユニット約50組、総勢200人以上が出演し、大きな反響を呼んだ『TOKYO IDOL FESTIVAL(TIF)』。今年は、昨年の品川からお台場に会場を移し、8月27日,28日に開催されることが決定した。
現在出演が決まっているのは、フジテレビを拠点として活動する『アイドリング!!!』、キャビンアテンダントをイメージした10人組『ぱすぽ☆』、北欧の風に乗ってきた女の子ユニット『バニラビーンズ』など30組。参加者は今後も続々と増えていく予定だ。
昨年のTIFを盛り上げた『ももいろクローバー』(現在は『ももいろクローバーZ』に改名)がその後ブレイクを果たしたように、これからメジャーになっていくアイドルを見つけ出す意味でも、見逃せないイベントと言えるだろう。

ところで、ここまでの盛り上がりをみせるアイドルユニット、これまでどのような歴史をたどって現在の姿になったのだろうか。
直近で思いつくのは、『モーニング娘。』を中心とした『ハロー!プロジェクト(ハロプロ)』だろう。現在活動するアイドルの多くが、小さい頃からハロプロの曲を聴き、彼女らに憧れてこの世界に飛び込んできた。頻繁に繰り返すメンバーチェンジや、派生ユニットの活動など、以前からあった手法ではあるが、それを一般の人たちに認知させた功績は大きい。
そして1980年代にさかのぼると『おニャン子クラブ』の存在がある。AKB48のプロデューサーである秋元康さんが仕掛けたユニットで、平日夕方の生放送に出演し、番組内でメンバーのオーディションを行うなど、“アイドルの生まれる瞬間”を視聴者と共有できるようにしたことが画期的だった。

以上の二組については、多くの人に賛同いただけるだろう。しかし、“現在のアイドルユニットの原点となった”という意味合いにおいて、もうひとつ外せないユニットがある。それが『東京パフォーマンスドール(TPD)』だ。
TPDは“アイドル冬の時代”と言われていた1990年に結成。原宿のライブハウス『ルイード』で毎週末公演を行い、少しずつファンを増やしていった。幾度かのメンバーチェンジを経て、フロントメンバー7人(篠原涼子さんや穴井夕子さんが所属していた)、ライブメンバー、研究生(一時仲間由紀恵さんもレッスンに通っていた)などの区分ができ、1993年には大阪を活動拠点とする派生ユニット『大阪パフォーマンスドール』も結成された。
また、総選挙こそなかったものの、フロントメンバー7人それぞれのソロアルバムを同じ日にリリースするなど、ある意味での“人気投票”的なことも行っていた。テレビでの露出が少なかったため、一般の人への認知度は高くなかったが、これらの実績を見ても、現在のアイドルユニットが行っている試みの多くが、TPDから生まれていることがわかるだろう。

では、このTPDは一体どのようなところから影響を受けてきたのだろうか。
それについては1993年8月に行われた、彼女らの武道館公演に色濃く表れている。ライブのタイトルは『That’ the REVUE』、全員が白のスーツにシルクハット、ステッキを持った姿で大階段から登場するというスタイル、ステージ中に披露されるCAN CANやサンバカーニバルのような衣装と踊り、いずれもSKD(松竹歌劇団)の影響を受けているのは明らかだ。

SKDといえば、昭和初期に結成され、戦後、浅草の国際劇場を拠点として、“レビュー”と呼ばれるスタイルの歌やダンスを披露していた、正にアイドルユニットの原形とも言える存在だ。
戦後の復興期から、その後の高度成長期にかけ、国民に希望と元気を与え続けた。その点でもまた、今のアイドルユニットに通じるものがあるだろう。

ちなみに、SKDの活動拠点であった『浅草国際劇場』の跡地は、現在『浅草ビューホテル』になっている。直結したつくばエクスプレス浅草駅から電車に乗れば、わずか2駅、5分ほどで、AKB48の活動拠点、秋葉原に到着する。現在のトップアイドルユニットとその源流ともいえるSKDの活動拠点は意外と近い距離で結ばれているのだ。

※画像は『TOKYO IDOL FESTIVAL2011』公式ページより

アイドル&美少女系ライター。 アイドルファン歴ももう30年。新旧問わずアイドルの魅力や素晴らしさを伝えていければと思っています。 モットーは「生涯一アイドルヲタ」「人生で大切なことはアイドルから学んだ」。 夢は、世の中の「アイドル」と呼ばれる人たち全てが幸せになることです。

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