ミニシアターの先駈け的存在「岩波ホール」が54年の歴史に幕 「劇場の運営が困難と判断」

  by ときたたかし  Tags :  

11日(火)、ミニシアターの先駆け的存在であり、映画ファンに長年愛され続けた岩波ホール(東京都千代田区神田神保町2-1 岩波神保町ビル10F)が、2022年7月29日(金)で閉館すると発表しました。

■2022年7月29日(金)を以て営業終了のお知らせ [リンク]

岩波ホールは、1968年2月より多目的ホールとして開館。故・川喜多かしこ氏と、故・岩波ホール総支配人の高野悦子氏が名作映画上映運動「エキプ・ド・シネマ」を発足し、インド映画『大樹のうた』を上映するなど単館映画館の道を進み、過去65か国・271作品の名作を上映してきました。

映画館への客足にも影響が出始めたであろう2020年以降のコロナ禍に入り、「新型コロナの影響による急激な経営環境の変化を受け、劇場の運営が困難と判断いたしました」と閉館を決断。2022年7月29日(金)をもって閉館し、54年間の歴史に幕を下ろすことになりました。

また、「エキプ・ド・シネマの会」会員制度も、2022月7月29日(金)をもって終了に。新規募集・継続の受付は11日(火)で終了となりますが、現在入会中の方は2022年7月29日(金)まで利用は可能。岩波ホールは、「その他エキプ会員制度について詳細が決まり次第、改めてご連絡させていただきます。 今後の上映スケジュールの詳細については、岩波ホールホームページにてご案内いたします」とアナウンスしています。

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo