[ゾンビ・サバイバル術] その時、あなたはどうする?:オフィス編vol.2

  by 伊波  Tags :  

 

来たるべきゾンビ・アポカリプス(黙示録)に備えて、常に生存方法を研究している私・ボブが、みんなにサバイバル術をレクチャーするこのコーナー。前回はオフィスにいる時にゾンビ・アポカリプスが発生した際のファースト・ステップについて説明した。今回は、いよいよオフィスビルにゾンビ共の群れが押し寄せた時の対処方法について説明しようと思う。

 

最大の選択

はじめに言っておくが、君が高層のオフィスビルにいて、地上階からゾンビが侵入している場合、生存確率はすでに50%を下回っている。いきなり最終回になるパターンに陥りやすい状況と言える。なぜなら、オフィスビルの高層階にいることがすでに出口なしの状況を生み出しているからだ。選択肢は限られている。君ならどうやって逃げる?え?エレベーター?はい、そこのお前、デッド!

メイン動線であるエレベーターなんか使ったものなら、あっという間にゾンビのえじきになること間違いなし。とは言え、非常階段もまずい。上と下からゾンビ責め、てことにもなりかねないからだ。では、残された選択肢は?正解は業務用エレベーター。業務用エレベーターはメイン動線から離れた位置に設置され、さらに人通り=ゾンビ通りの多い正面玄関ではなく裏の搬入経路、駐車場などに繋がっているため、逃走の可能性は多少上がる。ただし、これも賭けに過ぎない。すでに裏動線からもゾンビが来ている場合、生存の望みは薄いだろう。

しかし、それでも選択は迅速に下す必要がある。うまくいけば、裏口、地下駐車場などから逃走が可能となる。もう一つ、逃走経路があるとすれば、屋上。オフィスビルが密集した地帯であれば屋上伝いに逃げ、比較的ゾンビが少ない地帯で地上に降り、逃走することが可能となるかもしれない。ただし、屋上のドアが施錠されているケースもあり、袋のネズミになる場合もある。

 

バトル開始

オフィスビルから脱出した後、君が目にするのは凄惨な光景だろう。悲鳴。怒号。道端で生きながらゾンビに喰われるOL、サラリーマンたち。燃え上がるビル群。オフィス街はさながら地獄絵図。君にも数匹のゾンビが襲いかかって来る。さて、ここで君が取るべき行動は?前回こしらえた靴下ハンマーで迎撃?はい、不正解。

選択すべきコマンドは「逃げる」。ひたすら街を駆け抜けろ。逃げるが勝ち。靴下ハンマーは、走る君にゾンビが手を伸ばしてきた時に、振り払うためだけに使おう。市街地には絶望しか残されない。目指すは田舎。田舎へGO。1km四方の人間の密集度=ゾンビの密集度となる。「過疎サイコー!」と叫びながらド田舎を目指そう。

 

逃走手段は?

逃走の際、さすがに徒歩、走るのにも限界がある。ゾンビ共がのろいとは言え、やつらと違い、我々には体力に限りがある。では、どうするか。車で逃走?機能を失った道路に囚われて、ゾンビのいいエサになるだけだろう。盗んだバイクで走りだす?鍵もないのにどうやって走らせる?映画みたいにケーブルをつなげたらドリュドリュ言い出してエンジンがかかるとでも?現実はそんなに甘くない。正解は「盗んだ自転車で走りだす」。ママチャリの鍵程度なら、石か何かでガツンとやれば軽く壊せる。ガソリン切れの心配もいらない。ネクタイを外して、口笛を吹き、靴下ハンマーを振り回しながら新天地目指してペダルをこぎ出そう。

 

さあ、これでゾンビ・サバイバル術のオフィス編は終了だ。参考になったかな?
今後も色々なシチュエーションを想定したサバイバル術をレクチャーしていこうと思う。楽しみにしていてくれ。

 

文:ボブ・ネストリック(ゾンビ戦術研究家)
取材・翻訳:伊波(ライター)

オカルト、SF、カルト映画、怪談、都市伝説などのニッチな情報にアンテナを張って日々受信・発信中。

ウェブサイト: http://weirdjp.info/

Twitter: @WEIRD_JAPAN