海外渡航が世界的に困難な今、早くかつてのように海外に出かけられる日々を待ち望んでいる方も多いと思います。海外に出るのは観光もあれば、出張もあるし、また友達を訪ねる等、いろんな渡航理由がありますね。
海外出張の際、お土産は持参した方がいいと思います。また、アメリカに駐在している日本人社員が日本へ出張する際、現地法人のスタッフにお土産を買って帰る人たちは、現地スタッフから喜ばれます。お品も嬉しいですが、その心配りがより嬉しいのです。
ただ、お土産でもあまりにも安っぽいものをその場しのぎで持ってくるようなことはしない方がいいと思います。逆にそれならお土産なしの方が潔いです。
たかがお土産と侮ることなかれ!お土産は実はとてもとても奥が深いのです。海外に暮す者として日本土産をいただき感動したものを以下、お知らせしたいと存じます。
・虎屋の羊羹
・一保堂のお茶
・錦松梅(ふりかけ)
・はいばらの真空パックのうなぎ
・崎陽軒の真空パックのシウマイ
・アマノフーズのインスタント味噌汁
上記お土産は比較的値が張るものが多いですが、いただく立場として大切にされているという気持ちを受け取ることが出来るのです。ただ、いただく立場として帰国する際、こちらもお土産をお渡しするようになると、喜んでいただけるように工夫します。高めのものと、お手頃な一般的な商品をセットにして差し上げるのが私の定番でした。ゴディバのチョコレートとニューヨークの老舗コーヒー専門店の珈琲は、喜ばれていたと思っております。
さて、日本土産をいただく立場として、面白いなと思ったのは、はいばらの真空パックのうなぎは実は友人からの横流し土産だったのです。ワシントンDCに当時住んでいた日本人の友人を何度か訪ねておりました。
友人がいきなり「コレ、いる?」と差し出したのは薄い小さな包みで、そこに「はいばら」の文字。うなぎ好きの私は、はいばらは何度か行ったことがありますので「いるいる!」と二つ返事で即答!友人はうなぎが苦手なので、はいばらが鰻の老舗であることもご存じなく、惜しげもなく友人は貴重な日本土産を横流ししてくれました。ただ、私だってそんな高級品をタダでもらうのも気が引けたので、何かしら返礼はしましたよ。それは人間関係のマナーでもあると思うのですね…..
折角、心を込めてお土産を選んでも、渡す相手が鰻好きではないことを知らないと、これはチョット悲惨ですね。その点、崎陽軒の真空パックのシウマイはお値段もお手頃ですし、鰻嫌いの友人もシウマイは食べますので、鰻と違って確実に万人受けすると思います。包装紙なしの商品を堂々とお渡しするのは、崎陽軒のシウマイは逆にいいと思いますね。勿論、包装紙があればあるに越したことはないです。
虎屋の羊羹は高級品。ただ、高級であることは殆どの日本人が認知しているので、小型羊羹の5本入り、10本入りなどで十分だと思います。コンパクトですしスーツケースの場所もとりません。
一保堂のお茶はありがたい!木箱に入り高級感があり、ありがたくありがたく日本茶をいただく楽しみが増えました。一保堂はニューヨークにカフェがあるのですよ、ニューヨークの日本人でも知らない方が多いと思います。京都のお茶をニューヨークで楽しむのは、究極の贅沢でした。
ごはんのお供のふりかけは良いお土産ですね。錦松梅は高級ふりかけですが、小ぶりな袋が売られてあり、そのふりかけのお土産はセンスが光ります。その高級ふりかけ錦松梅と共にスーパーで売られているのりたまのような一般的なふりかけもセットでお土産にすると更に喜ばれると思います。海外に住む日本人にとり、ごはんのお供は貴重なのです。
最後に、アマノフーズのフリーズドライのお味噌汁のお土産をいただいた時は心底魂消ました。このインスタント味噌汁は実に喜ばれます。永谷園のインスタント味噌汁もお土産としてセンスがあります。ただ、このアマノフーズのインスタント味噌汁は革新的技術に圧倒されます。個別包装から軽い軽い中身を取り出し、味噌汁椀に入れてお湯を注ぐと魔法みたいに、ジャンスカ魔法みたいな野菜の登場にマジ感動しましたね。特に茄子のお味噌汁の茄子の存在感は半端なかったですね。
ニューヨークという日本人には住みやすい街でも、これらのお土産は本当にありがたかったのです。ニューヨークには日系スーパーがいくつもありますし、我が家の冷蔵庫には八丁味噌、オタフクお好みソース、豆腐、こんにゃく、紅ショウガは常備していますし、だいたい日本の食材なんでも買える便利な都市ですが、もし、お訪ねになる先がそのように日系スーパーのない地域であれば、上記のお土産は重宝、重宝、重宝されますと、3回重宝を連打したいほどの価値が生まれると思います。
お土産選びを心から楽しむと、良いものに出会えるのではないでしょうか。そして忘れてはいけないことは、いただいたらキチンと返礼をすることです。このやりとりが日本人の美徳でもあります。もらいっぱなしでは、相手に負担をかけすぎます。送り送られの麗しき人間関係は、美しきものなのです。