静かに忍び寄る腎臓病は「検尿か採血で検査できる」日本腎臓病協会と協和キリンが早期発見と予防を啓発

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3月11日は「世界腎臓病デー」。

腎臓は、そらまめのような形をした握りこぶしほどの大きさの臓器で、腰のまわりに左右2つある。

毎日200リットルもの血液をろ過して、老廃物を尿として体外に排泄し、身体のなかをきれいに保っている。

まさに「肝腎かなめ」の「腎」、大事な臓器のひとつ。

この腎臓、加齢とともにその腎機能は低下し、高齢者になるほど慢性腎臓病(CKD)が多くなる。

高血圧、糖尿病、コレステロールや中性脂肪が高い(脂質代謝異常)、肥満やメタボリックシンドローム、腎臓病、家族に腎臓病の人がいる場合は「要注意」といわれている。

慢性腎臓病(CKD)が怖いのは、症状がほとんどないこと

この3月11日は「世界腎臓病デー」にあわせ、日本腎臓病協会と協和キリンは、2019年5月に締結した腎臓病の疾患啓発活動に関する連携協定にもとづき、慢性腎臓病(CKD)「コロナウイルス感染拡大下での慢性腎臓病(CKD)」セミナーを開催。

まず東京東京女子医科大学医学部腎臓内科学 内田啓子教授は、「慢性腎臓病(CKD)は、早期には症状がないことがほとんど。疾患啓発や予防の啓発活動を通じ、早期発見・早期治療・進展予防に結びつけたい」と伝え、このあと3人の専門医へとつなげた。

3人とは、日本腎臓病協会 柏原直樹 理事長(川崎医科大学副学長腎臓・高血圧内科学主任教授)、東京大学大学院医学系研究科腎臓・内分泌内科 南学正臣 教授、下落合クリニック 菊地勘 院長(豊済会理事長)。

今回は、慢性腎臓病(CKD)を取り巻く環境についてや、医療体制を引き続き確保するための現状、慢性腎臓病患者はどのような点に気をつけて生活・治療を続けていくことが重要か、さらには慢性腎臓病(CKD)を予防するために必要な取り組みとなどを教えてくれた。

オンライン診療の活用、感染対策の徹底

南学正臣 教授は、「コロナウイルス感染拡大下での慢性腎臓病治療の現状」と題し、「コロナ禍でオンライン診断などで対応しているなか、画面越しの動画のみで診断を確定できる疾患はほとんどない」と。

「オンライン診療の限界を医師も患者も十分理解したうえで、その利点として受診の用意さを活用することが重要」

また、菊地勘 院長は「新型コロナウイルス感染症流行下における透析医療の現状」を伝えた。

「透析患者では、中等症2以上の重傷者が多く、致死率も高率である。ガイドラインをもとにした、感染対策を徹底すること、そして今後のワクチンの積極的な接種を行うことが重要である」

早期発見、治療よりも予防、生活習慣の適正化

最後に柏原直樹 教授は「日本腎臓病協会の活動と意義~腎臓病の克服をめざして~」と題し、慢性腎臓病(CKD)対策のポイントについてこう伝えた。

◆1.早期発見・診断がなにより重要

腎臓病というのは治らないという印象をもちがち。でも決してそうではない。早期にみつけられれば、回復・寛解できる。症状がまったくないことから、検査して早くみつけなければならない。

◆2.治療よりも予防・先制医療

検尿か採血で検査できる。治療よりも、予防と先手を打つ医療が有効。

◆3.まずは食事・運動・睡眠など生活習慣を適正に

◆4.多職種によるチーム医療の実現が重要

◆5.患者と家族の孤立を避ける

腎臓病を発症してしまうと患者も家族も負荷がかかり、疎外感や孤立を感じる。それをチーム医療で回避していく。

◆6.腎臓難病・希少疾患に医療資源を確保する

――日本腎臓病協会は今後も全国各地で慢性腎臓病(CKD)疾患啓発を継続し、診療連携や行政との連携体制の構築など、医療提供体制の整備を拡充していくという。

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