プロ野球選手会の定例大会でも議題に上がる「アスリートのセカンドキャリア支援」。この課題に、KDDIと三菱UFJ銀行が共同出資して設立したインターネット銀行「じぶん銀行」が立ち上がった。
いまプロ野球選手の貯蓄の意識は? いま知っておく貯蓄運用のコツとヒントは? そんな話題を じぶん銀行 臼井朋貴 社長と、もと千葉ロッテマリーンズ 里崎智也が語り合った。
基本は分散投資、人生の後半を厚く
実は里崎、千葉ロッテ時代からお金に関しては堅実で、「引退後は仕事がなくても暮らせるぶんを貯蓄する」と決めていたとか。税理士とも相談しながら貯蓄プランを練り、実践してきたという。
こうした姿勢に臼井社長は共感。ここで「里崎さんのようにプロ野球選手は早い段階でセカンドキャリアについて考えたほうがいい。早くから意識して運用・投資を心がけたい」とアドバイス。
で、プロ野球現役選手の時代が終わり、YouTuber や ライブ活動などにも取り組む里崎は、今後の運用・投資についていろいろ考えているという。ここで臼井社長はこう伝授する。
「基本は分散投資。分散の比率も考えたい。一般的に多いのは、「いまスグに使うお金」に2割、「5年~10年くらいに使うお金」に4~5割、「10年以上先(老後)に使うお金」に2~3割をつぎ込むという割合」
「でも、プロ野球生活の場合、後ろ(人生の後半)は厚くしておいたほうがいい。やっぱり高額年俸を得たら付き合いもすごく多くなるし、お金が出ていくはず。手前はできるだけ節約して、5割ぐらいを長期の20年にあてていくのもいい。そうすることで、目先で使えるお金が少なくなってもっとプレーに集中できる」
ポイントで運用するという手、そして iDeCo
千葉ロッテ時代の里崎は、「1か月のうちで24時間まるまる休みになるのが月1回ほど」だったという。そんな多忙な日々を送るアスリートなどは、「まず2つのプランを知って」と臼井社長はいう。
「例えば株価指数やTOPIXに連動して動く ETF や 投資信託 が無難。そして、ちょっと現金を扱うのにまだ心配があったら、現金の代わりにポイントで運用する au WALLETアプリ「au WALLETポイント運用」を試してみてほしい。現金ではなくau WALLET ポイントを原資にして運用し、au の投資信託の基準価額に連動して日々ポイントが増減する。来年3月にはポイントで実際の株を買えるサービスができるから、投資の第一歩として活用してみて」
「もうひとつはイデコ(iDeCo 個人型確定拠出年金)。このイデコは、個人事業主のプロ野球選手は6万8000円まで積み立てできる。税額控除できるというメリットがあるうえ、この6万8000円のなかで商品を選んで運用できる。もちろん投資信託も選べるし、このなかでポートフォリオを組める」
お金はコツコツ、夢はどデカく
じぶん銀行 臼井社長にこう教えてもらった里崎はいま、YouTuber として千葉ロッテ現役時代と同じく一発を狙っている。
「めちゃくちゃ張り切って、水を得た魚のようにがんばってる。YouTuber業界は、うまくいけば羽振りがいい。世の中の反応がダイレクトにわかるので面白いし、狙ってやった動画があまり回らなかったり、意外なものが回ったり。やりたがりなんで、なんでもやる。人生一回しかないから」
そんな里崎、お金まわりはコツコツ堅実派なのに、夢はぶっ飛んでる。里崎はなんと「千葉ロッテマリーンズの社長になるのが夢」なんだとか。
「たぶん限りなく無理な夢なんですけど、夢なんて笑われるぐらいのほうがちょうどいい。『それならできる』って思われる夢なんて、面白くない」
◆じぶん銀行
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