「ドロドロ人間模様を見てきた同窓会幹事代行業者」に話を聞いてみた

どうもどうも、特殊犯罪アナリスト&裏社会ライターの丸野裕行です。

懐かしい顔ぶれ、同級生たちとの再会を叶えられる同窓会。

旧友たちと学生時代の話に花を咲かせたいのは山々ですが、言い出しっぺで、幹事に抜擢されるのは絶対にイヤ! 同窓生たちとの事前連絡や出欠確認、会場の手配、サプライズの演出などなど、いろいろと大変です。

しかし、こんなに面倒な同窓会幹事のすべてと、当日の受付、司会進行までも代行してくれるのが“同窓会幹事代行業者”です。誕生して、10数年。最近では、全国に次々と増加しつつある、このサービス。

今回は、そんな同窓会代行に、新たなビジネスチャンスを見出した、岡本さん(仮名/42歳)に、同窓会の裏側のお話をお聞きしました。

同窓会幹事代行の会社を作る

丸野(以下、丸)「何年前からこのお仕事をはじめられたのですか?」

岡本さん「11年前、サラリーマンだった頃に、僕が同窓会の幹事をやることになりまして……。めちゃくちゃ大変だったんですが、SNSを活用したり、人づてに電話番号を辿って行ったりして、無事に開催することができたんです。そして、最後に同級生全員が“こんな素晴らしい同窓会やってくれて、ありがとう!”という言葉をもらって、感動しました。それから1年の準備期間を経て、同窓会幹事代行サービスの会社を立ち上げたわけです」

丸「なるほど。でも、まったく知らない人の同窓会をセッティングするなんて難しくありませんか?

岡本さん「ええ、それは(笑)。何十年も経った卒業者名簿なんて、参考になるわけはなく、ノウハウだって手探り状態でてんやわんやですよ。お客さんを掴むのにも、とりあえずホームページを作って、飲食店に宣伝用のパンフレットを置いてもらうのにも一苦労」

丸「そりゃ大変でしょうね」

岡本さん「申し込みがあれば、そのお店に利益の10%をキックバックするという方法をとりました。あとは実績づくりをしたかったので、知り合いや親戚中など手当たり次第に、同窓会を開いてもらえるように頼みました

丸「すごい執念ですね」

同窓生を集めるテクニック

丸「どのように同窓生を集めているのですか?」

岡本さん「同窓生を集める手法としては、まず卒業アルバムを受け取り、住所録に記載されている住所へ案内ハガキを発送。ハガキの約7割が“転居先不明”で戻ってきます。その一方、3割の連絡先が分かります。案内ハガキには、卒業校のFacebookページへのアクセス手順が記載されているので、いいねしてもらって繋がります。それから、住所が判明していない卒業生の投稿をして、転居先が不明になっている同級生の情報を収集していくというシステムを取っていますね。4ヶ月ほどで75%の連絡先が判明するんです。 やはりSNSは強いですよ。それ以外には、電話やメール対応ですね」

丸「料金などは?」

岡本さん「料金は1人あたり6,000円の居酒屋ワイワイプランから、ホテルのVIPプラン15,000円クルーザーで行うロイヤルプランは20,000円までの5コースがあります。さらに予算に応じたフリープランを選ぶことができます。事前の準備金もなく、その場でいただきます。それが何よりのメリットですね。今ではいろいろな会場が協力してくれています」

丸「依頼をしてくるのはどんな方々が多いですか?」

岡本さん「家族を持った学生時代を振り返る30代から同期の桜との再会を慶ぶ80代までいろいろですね。人から人へ口コミで、このサービスのことが広がって、半年後には月平均15組の同窓会を受け持つようになりました。社員も8名に増やして対応しています。でも、そんなに儲けは出ません。利益は、オプションの記念写真や同窓会の様子を録画したDVDなどですね。やっぱり全員から注文が入りますから……。手堅く利益があがります」

思いがけないトラブルが続出

丸「そんな楽しい場なのに、トラブルも多いとか……

岡本さん「やっぱり人間を扱う商売ですから、様々なトラブルが起こりますね。酒の席での乱闘騒ぎなどは当たり前で、刀傷沙汰になりかける騒ぎまで起こりました

丸「過激ですね

岡本さん「先日の中学校の同窓会では、“おまえが火遊びしたせいで、ウチの家燃えて、一家離散したんやぞ、コラァ!!”と怒声があがり、大乱闘になりましたし。もう勘弁してほしいですよ。淡い恋心を15年経っても引き摺って、未だにストーキングをしている女性の日記の読み上げがはじまったり……

丸「なんなんですか、それ?

岡本さん「女性が分厚いノートをめくりながら、全員の同窓生の前で、“私はずっと、高橋くんのことが好きでした” “○月○日、あなたのことばかり考えて、あなたが3年前から住む○○町のマンションに引っ越してきました。ここならあなたの○○区にある会社まで近いからいいね。私は、あなたの家から目と鼻の先にいるよ”“○月○日、あなたの白いステップワゴンでドライブに連れて行ってほしいな。私はあなたを待って結婚しなかったのに、あなたは家族と日曜日に楽しそうに出かける。もうぶち壊してやりたくなるよ……”と日記を読み上げるんですよ。もう異常ですよ。その会はすぐにお開きになりました」

丸「うわっ! 怖っ!

岡本さん「あとは、元恋人同士がトイレに籠って性行為に耽っていたり、イジメられっ子がヤクザになっていて、イジメていた同窓生がどこかへ連れていかれたり……とにかく大変です」

いろいろな苦労があるお仕事ですが、そのことを話すときも、岡本さんは終始楽しそうでした。この仕事が天職なんでしょうね。

最後に、岡本さんから注意喚起がありました。それは、“同窓会幹事代行詐欺”です。卒業名簿の入手というのは、個人情報保護法といえども一番容易です。そこから一斉に同窓会を開催する案内を送れば、十数人くらいはヒットします。

岡本さん「もっとも多い数が多いベビーブーマー(ベビーブーム世代)のシニアに宛てた案内状に《事前に参加費用、会費の振込みをお願いいたします》の一文と、幹事依頼者として、同窓生の名前を1人書いておけば、何の疑いも持たずに振り込んでしまうでしょう。絶対に気をつけてほしいと思います

(C)写真AC

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『丸野裕行の裏ネタJournal』や『初めての不動産投資マガジン』などのポータルサイト編集長、文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンデージャポン』、テレビ朝日『EXD44』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、ABC『雨上がりのAさんの話』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビ・ラジオなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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