意外と男性に向いているかも?「ジャパンホビーショー」ハンドメイドアクセサリー制作レポート

  by 古川 智規  Tags :  

東京ビッグサイトで開催された「ジャパンホビーショー2019」を取材して、ハンドメイドアクセサリーを作ってみたのでレポートする。

記者が訪ねたのは手芸専門店「クラフトハートトーカイ」等で、手芸用品や衣料品・服飾品、その他生活関連雑貨を販売する藤久株式会社のブース。このブースではホビーショー限定の「和」をテーマにした手作りイベントや、ハンドメイド界の著名な先生から直接教えてもらいながら手作りをする講習会が開催されていた。
このクラフトハートトーカイは以前に店舗で取材していろいろと作った経験があるので、ある程度のものは作りきる自信はあった。

※参考記事
意外と簡単! 個性を活かした完全オリジナルのモノづくりにチャレンジしてみよう
https://getnews.jp/archives/1496977 [リンク]

水引といっても祝儀袋ばかりではない!『クラフトハート トーカイ』で自作に挑戦
https://rensai.jp/230364 [リンク]

20分でウォーミングアップ!ハンドメイドペンケース

本命のブローチを作る講習会の時間まで20分あったので、まずはウォーミングアップとしてペンケースを作ってみた。
和柄の表地とペンが収まる裏地を選んで型紙に沿って裁断線を引いていく。表と裏は両面テープを全面に張り付けて張り合わせるという簡単な手法だが、実用に耐えるように裁断面のほつれを防止するためのほつれ止め液を塗る等、なかなか本格的な仕様だ。

会場内はハンドメイドクラフトやアクセサリーが並ぶのでほとんどが女性だ。もちろん、テーブルについている男性は記者一人だけ。最も力のいるハトメを入れる穴あけは女性は苦労していたようだが、力加減がわかってる記者は一発で開ける。こういうところは男性に向いているのかもしれない。

ハトメを入れて布地を折りたたんでいけば完成。おしゃれな和柄のペンケースが一丁上がり。

根気と手先の器用さがモノをいうCrystal Ocean DeLite ブローチ

本命の「Crystal Ocean DeLite ブローチ」は、結構本格的なハンドメイドブローチでプレスリリースには次の通り説明がされていた。

Fashion Jewelry(ファッションジュエリー)とは、ワイヤーアーティスト余合ナオミさんがデザインした、衣服に合わせることで最も美しく 調和するように作られたハンドメイドジュエリーです。トレンドのスワロフスキー・クリスタルをはじめ、美しいビーズの煌めきを取り入れた、身に付けるだけで気分が華やぐファッションジュエリー作品を作ること ができます。また今年は、余合先生のブランド「YOGOX」の新作アイテムを使った作品もお作りいただけます。

なんだか難しそうなアイテムである。必要なパーツや工具はあらかじめそろえられていて、それほど点数が多いわけではない。しかし、複雑なデザインのブローチを組んでくのに接着剤もハンダも使用せず、ワイヤーだけで組み込んでいく。

メインとなる「クリスタライズ-スワロフスキー・エレメント」を台座に4本立て爪で設置するところから始めなくてはならない。そこに細いワイヤーを通してブローチの台座に組み込む準備をする。このワイヤーを使用する工程が最も根気のいるところとなる。釣りをしたことのある方であれば、釣り糸が絡まった時の根気といえば理解していただけるであろうか。

ワイヤーを通して組み込んでいく都合上、どうしてもワイヤー端が表側に出てしまう箇所が存在する。これをワイヤーの末端処理でデザインとしてしまう。蝶の口吻(こうふん・ゼンマイ状に巻かれた口)のように、ラジオペンチで巻いていく。この工程は電気工作をしたことのある男性であれば比較的容易にできるのではないかと思う。ラジオペンチで巻くというよりも、ワイヤーを持っている指をいかに支点として利用するかが成功のカギといえる。

この蝶の口吻を上下合わせて8つ作ることになる。リズミカルにラジオペンチではなくブローチを持った手を動かしていけば、そう時間はかからずにできていく。

こうして、パールも組み上げてブローチの表面は完成した。
あとは裏側に出ているワイヤーの処理を行う。これを丁寧に行わないと服につけたときにワイヤーが引っ掛かり服を損傷しかねないので、重要な作業だ。

ワイヤー処理が終わると、服につけるピンが付いた裏面をワイヤーで取り付けて、最終的に裏表を合わせるために使ったワイヤーの処理をする。

これで完成。先生に手伝ってもらいながらもたっぷり1時間はかかった。

前述したように、圧倒的に女性が自身のために作りたいアクセサリーではあろうが、その工程は男性に向いている箇所も多く、その点においては男性から女性へのハンドメイドアクセサリーのプレゼントという選択も十分に考えられるのではないかと思った。
もちろん、本物の宝石が埋め込まれたブランドアクセサリーの方がいいのかもしれない。しかし決して高いものではないが(この時の講習料は材料費込みで4500円)、普段使いとしてハンドメイドという心のこもった男性からのプレゼントというのもいいのではないだろうか。

このブローチの講習はホビーショーでの限定品だが、「クラフトハートトーカイ」「クラフトパーク」「クラフトワールド」「クラフトループ」では随時ワークショップを開いているので参加したり、デザインセンスがあればパーツを購入して自身のデザインでオリジナルハンドメイドアクセサリーを制作したりして楽しんでみてはいかがだろうか。

※写真はすべて記者撮影

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