徳島南部グルメ旅2日目! ウミガメを抱きつつジビエ・ダムカレーを破壊する

  by 中将タカノリ  Tags :  

豊かな歴史遺産と山海の自然に恵まれ、近年サーフィンやダイビングのスポットとして注目度を高めている徳島県南部。美波町は都市圏からのUターン、Iターンも活発で、過疎にあえぐ他地域とは違った新たなムーブメントを巻き起こしている。また那賀町はその広大な山林やダム施設を観光資源として活かしユニークな地域活性化を目論んでいるそうだ。

地域ローカルの文化やグルメを愛してやまない中将タカノリがその実像に迫った徳島南部グルメツアー2日目。
(1日目の記事はこちらから 『徳島南部グルメ旅1日目! 日和佐で「世界最大の蟹」タカアシガニを丸ごと味わう』)

2日目の朝食は宿から徒歩5分ほど、薬王寺の門前にあるスイーツショップ&カフェ『アジュール昭吾堂』でいただいた。

南ヨーロッパを思わせるモダンな外観ではあるが、なんと86年の歴史ある和菓子屋さんの流れをくむお店ということ。

モーニングコースはフレンチトーストとスクランブルエッグ。

シンプルではあるがさすがにパティシエが作っただけあってトーストはカリふわ。卵も絶妙な火の通し加減だ。ウッド調で自然光が多く入る店内は居心地がいい。この周辺では珍しく全面禁煙なので、タバコが苦手な方にもおススメのスポットだ。

『アジュール昭吾堂』
【TEL】0884-77-0126
【所在地】徳島県海部郡美波町奥河内寺前237-4
【営業時間】9:00~19:00
【定休日】木曜日

お昼ごはんは美波町の北方にある那賀町へ。

那賀町は那賀川の上流にある広大な山間の町。2005年に人口1000~3000人程度の5町村が合併して出来た自治体で、特に繁華な中心地は無く山あいに集落が点在しているといった様子だ。そんな那賀町のやや東部、那賀川沿いにあるのが『もみじ川温泉 レストラン湖畔』

その名の通り温泉施設の館内にあるレストランで、ランチからディナー、宴会までなんでもござれの地域に冠たるグルメスポットになっている。

こちらでは那賀町の自然の恵みをフル活用したメニューの数々をいただいた。まずはジビエ・ダムカレー。

ダムカレーと言えば全国のダム建設地でご当地名物としてPRされちょっとしたブームになっている。那賀町も数多くのダムがあり、特にこのもみじ川温泉は川口ダム、長安口ダムに挟まれた立地にあるので、地域おこしの狙いも込め2016年からこのダムカレーを提供しているのだ。

中央にダムを模したライスが配置され、上流にはカレールー、下流には素揚げされたナス、人参、ピーマンと鹿肉のフライ。ちなみに中央部のアンテナのようなものは那賀町がドローン特区に認定されたことを記念して添えられたプリッツ的なもの&蓮根の素揚げだ。まずはプリッツをかじりながらライスをじわじわと崩し、ルーを下流に放流。ルー、ライス、トッピングがほどよく三位一体となったところで口に運ぶ。

ややスパイシーなルーが鹿肉の香りとほどよくマッチしていて口福。野菜も素直な甘みが出ていて素性の良さがわかる。鹿肉ということで独特の癖を心配する方もあるかもしれないが、直球の日本人好みのカレーに仕上がっているので大人から子供までおススメの逸品だ。

ダムカレーとは正反対的なメニューだがあめご天丼も良かった。

清流ならでは、那賀川名物のあめごが丸一匹!身はホロホロとしていて甘味、うまみ、ほろ苦さの塩梅が絶妙。

郷土料理のあめご寿司もゆず果汁と米酢をブレンドした酢が使われており、香りさわやか。

清流のうまみを凝縮したかのような味わいだ。見た目はインパクトがあるがゆずの効果か身が非常に柔らかくなっており、頭ですら全然歯にさわらない。癖も少なく食べやすいので訪れた方はぜひ試していただきたい。

『もみじ川温泉 レストラン湖畔』
【TEL】0884-62-1171
【所在地】徳島県那賀郡那賀町大久保字西納野4-7
【営業時間】月~金11:00~14:00、16:00~21:00、土日祝11:00~21:00
【定休日】第三火曜日

いったんグルメから話はそれるが、2日目はいろいろと体験スポットにも行かせていただいた。

まずは天然の良港、日和佐湾から大浜海岸沖をめぐる『うみがめマリンクルーズ』

名勝の千羽海崖や恵比須洞を巡って加山雄三ばりに海の魅力を満喫させてくれる。

『うみがめマリンクルーズ』
【TEL】0884-77-1730
【所在地】徳島県海部郡美波町日和佐浦41-1
【受付時間】10:00~17:00(夏季は18:00まで)

美波町と言えば2009年にNHK連続テレビ小説『ウェルかめ』の舞台になったこともあるくらいウミガメで有名。

ウミガメが産卵に来る大浜海岸前の『日和佐うみがめ博物館カレッタ』ではひたすらカメについて体験したりいろんな知識を得ることができる。

ウミガメの赤ちゃんを抱っこするなどここ以外ではなかなかできないことも多いので、カメ好きやお子さん連れの方にはオススメのスポットだ。

『日和佐うみがめ博物館カレッタ』
【TEL】0884-77-1110
【所在地】徳島県海部郡美波町日和佐浦370-4
【営業時間】9:00~17:00
【定休日】月曜日(国民の祝日にあたる時はその翌日)、12月29~31日

那賀町でも山あいのロケーションを活かしたドローン体験をさせていただいた。

先にも紹介した通り、那賀町はダムカレーにわざわざドローン要素をトッピングするくらいドローンに情熱を傾ける町。雄大な自然の中で基礎的な操作方法やカメラ撮影についてレクチャーしてもらえるので、これからドローン購入を考えておられる方には良い機会になると思う。

『一般社団法人 地域おこしドローン社』
【TEL】080-4039-0147
【所在地】徳島県那賀郡那賀町水崎字兎ノ薮19番地
【受付時間】9:00~18:00
【定休日】不定休

いずれもスタッフの方が親切で、気になることは聞けばなんでも積極的に教えてくれた。僕が徳島についてなにより気に入っているのが人々の人懐っこい人柄。地域がら大阪や東京での生活を経験したことのある人も多いから、地方にありがちな閉鎖的でしみったれた感じがない。飲み食いしても、観光施設に行ってもとても自然に地の人々とふれあうことができるのだ。

4月19日、東京・有楽町スバル座を皮切りに『波乗りオフィスへようこそ』という徳島南部を舞台にした映画が全国各地で上映される。

東京でIT企業を経営するも大企業との競合に限界を感じ、出身地である美波町に人材を求め本社を移転するに至った吉田基晴さんの体験をもとにしたストーリーなのだが、これを観ていただけると徳島の人の魅力がよくわかっていただけると思う。今回のツアーでご本人ともお酒を酌み交わしお話させていただいたが、吉田さん自身、徳島県人を代表するかのようにとても魅力的な人柄だった。

飲食店、体験スポット、人と徳島の魅力についていろいろ記してきたが、個人的に最後になにがなんでも紹介しておきたいのが道の駅。道の駅では収穫された野菜や漬物、海産物をとってもリーズナブルに購入することができるのだ。今回のグルメツアーで僕が立ち寄った道の駅は以下の通り。

県花のすだち、町花のさくらをソフトクリームで楽しめる『道の駅 日和佐』

漁師町だけあって徳島南部名産の希少な万能だし、赤ジャコも売っている。

『道の駅 日和佐』
【TEL】0884-77-2121
【所在地】徳島県海部郡美波町奥河内寺前493−6
【営業時間】平日9:00~18:00、土日祝8:00~18:00(※GW、お盆期間のみ8:00~19:00)
【定休日】なし

人気の阿波晩茶や銘菓はんごろしを扱っている『もみじ川温泉 道の駅』

都会ではなかなか買えない無添加の本格梅干しもここではパック2、300円!

『もみじ川温泉 道の駅』
【TEL】0884-62-1171
【所在地】徳島県那賀郡那賀町大久保字西納野4-7
【営業時間】月~金11:00~14:00、16:00~21:00、土日祝11:00~21:00
【定休日】第三火曜日

徳島名物フィッシュカツや鳴門産魚介の干物、野菜がふんだんにそろう『徳島とくとくターミナル』

都市向けの近郊農業で作られているパクチーやバジル、ミントなんかもパック100円くらいでふんだんに揃っていて料理好きには嬉しいことこの上ない。

『徳島とくとくターミナル』
【TEL】088-699-8005
【所在地】徳島県板野郡松茂町中喜来字前原東四番越14-1
【営業時間】7:30~19:00

徳島に行ったならぜひ道の駅でショッピングしてその土地の味をご自宅に持ち帰っていただきたい。

とにかく美味しいから!

中将タカノリ

■シンガーソングライター、音楽・芸能評論家 ■奈良県奈良市出身 ■1984年3月8日生まれ ■関西学院大学文学部日本文学科中退 2005年、加賀テツヤ(ザ・リンド&リンダース)の薦めで芸能活動をスタート。 歌謡曲をフィーチャーした音楽性が注目され数々の楽曲提供、音楽プロデュースを手がける。代表曲に「雨にうたれて」、「女ごころ」(小林真に提供)など。 2012年からは音楽評論家としても活動。さまざまなメディアを通じて音楽、芸能について紹介、解説している。

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