【武道便所】トイレは時代を映す

  by 千徒馬丁  Tags :  

小さい店なのに商品には一切、見向きもせず3回も4回もトイレに直行し私の細かい要求に答えねばならないので、店員に見られているから通報されるかもしれないとビビるハチに、容赦無く私はスパルタである。

便所ライターとは便所カメラマンとは、躊躇してはいけないのだ。
少しでも疑問を持って進むと、きりがないのだから。
腹、くくったほうがいんじゃないか。
選択肢は迷うほど多くはないぞ。

【福袋は中身が見え、便所の入口は透ける】

「その暖簾の透け感がわかるように画像ね」

ハッキリクッキリ見えているのと、透けて見えているのでは、どちらがより『みえちゃっている』感じになるかと言ったら、透けているほうである。
隠そうとする配慮が人間の想像力をサポートし、見えるはずのないものまでもクリアに見えちゃうのである。

私には小便器に向かって立つイケメンたちが見える。
ひとりやふたりではない、満員御礼のギュウギュウで小便器が空くのを今か今かと待ち列を成しているではないか。

暖簾の透けっぷりが私に、実際には居もしない御小水の君を見せた。
仕事の帰りに出くわす、河原の生垣に向かって立小便をしている爺さんには目もくれないのに。
それが、シースルーマジック。

中身の見える福袋がよく売れるように、入口が透けて見えるトイレはいろんなひとが足を運んでくれることだろう。
既にハチが3往復はしたかと。

【軽自動車は車内が広くなり、多目的トイレの広さはベッドも置ける】

「折りたたみベッドあるやん。なんで広げへんの?」

ここを手前に引くと言われているのになぜ手前に引かないのだ。
これだけのスペースを使ってもまだ広いということを写真で表現してこそ便所カメラマンではないか。

バリアフリーなんて当たり前、スペースに余裕のある個室。

軽自動車が荷物も人も余裕で乗る広さを確保し皆でワイワイとドライブに繰り出せる車だと宣伝するように、多目的トイレはいずれ家具家電付きとなり友達を呼んでティーパーティーを繰り広げられる広さだと宣伝しても、私は個人的に好ましいと思う。

【イクメン・置き引き・インスタ映え】

男のハチが画像撮影をしているということは男子トイレであるこの個室に、ベビーチェアーがある。

イクメン対応個室ということだ。
時代がようやく子育てを夫婦でやっているものだと認識したと、この個室が言っている。

なぜに多くのトイレが荷物フックを高い位置に取り付けておいて、防犯上このフックには荷物をかけるなと忠告するのであろう。

フックの位置をもっと下にすればいいのに。

インスタ映えする画像を撮るには、撮っている人間の苦労が尽きない。
オシャレな写真、カワイイ写真、カラフルな写真。
『すご~い』という感想が漏れてしまう写真だと、インスタ映えが狙えるだろうか。
それならば思わず『凄い』と思ってしまう気持ちのいい写真は、便所でも撮れる。

インスタ映えするトイレ♡

木のぬくもり?ナチュラルウッド?ううん、違うの♡

この狭さなのにね?

ドア内開きなの♡よくこの狭さで内開きにしたわ!防犯意識が高過ぎるわ!
しかもドアと同じ幅くらいしかないのよ!
キッチリ。
こんな気持いい写真なかなか撮れないよね♡

インスタ映えを狙って撮影したハチは、個室から出る際には半身よじるくらいのことはしている。
便所カメラマンはインスタ映え以上に苦労を重ねて撮影しているのである。

【節電と安全性重視と表現の自由】

便器に節電ランプが付くとはどれだけ節電を心がけていることかと感心して見ていたら、消えているではないか節電ランプ。

便座を温め温水を用意しノズルまできれいにしてたら、そりゃ節電までは無理だな。

安全点検の項目が7項目。

●シートを開閉したときにガタツキはありませんか。
●ベルトが切れていませんか。
●バックルに損傷はありませんか。

まだ3項目だがココでもうストップでいいだろう、書かれてあることどれかひとつでも当てはまったら致命傷だ。
こうなるまで使い続けていいわけがない。
その前段階の点検で著しく安全性を欠いているから、現場で点検した管理者が正しい判断をすることを切に願う。

店内にトイレが無いとは書かない。

店外にならあると書く。
店外にある、ということが、店内に書かれてある。
店内に入って入口のほうを振り返ったら、店外にあることを知る。
店外から見えるほうの入口に書いてあればいいのに、わざわざ店内に書いてある。
私は店内に入り着席し、カメラを手に持ち起立してわざわざ入口のほうに歩いて行き、写真を撮ってこう思った。

発想の転換も表現の自由だな

店内に無いのではない、店外に在るのだ。
無いことに着目すると目的までの道のりが遠い。
在ることに着目すれば目的までの足取りが軽い。

失ったものに目を向けず、得たものを見よ。
時代と共に生きる君たちが得るものの数は、失うものの数よりはるかに多いはずだ。

※全画像:筆者および助手ハチ撮影

サルコイドーシス(以下:サル)を患うこと早5年目。そろそろ人間になっているかと思いきや直近の経過観察でもまだサル。しつこいぞ、サル。いつまでだ、サル。 プロフィールのイラストは、入院中の暇つぶしに院内をウロチョロしていた時に知り合った職業が元美少女エロ漫画家の山田課長が、サルの病名普及のためペペペーと描いてくれました。 そんなわけでね、今日はよかったら名前だけでもおぼえて帰ってくださいね、特定疾患『サルコイドーシス』略してサル、難病です☆

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