歴史の年表が覚えられない!
歴史科目が苦手な方はもちろんのこと、得意な方も。
実は年表の暗記って結構苦手な方、結構多いのではないでしょうか?
思い出せないっ!
「ちゃんと勉強したのに!」
「思い出せそうなのに!」
そんなモヤモヤした思いをした方も少なくないのではないでしょうか?
その語呂合わせ、間違いです。
以前、教科書における鎌倉幕府の成立年は1192年でした。
そのため、語呂合わせによる暗記方法として「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」と覚えた方、多いのではないでしょうか?
むろん、これは非常に優れた語呂合わせであり、これによって記憶に定着した方も多かったのではないかと思われます。
ちなみに現在は1185年が鎌倉幕府の成立年と記載されています。両者の違いは何かといいますと、前者は源頼朝が朝廷から征夷大将軍に任命された年。後者は鎌倉に武家政権を確立した年とされております。
これの何が問題なのかといいますと、
語呂合わせで覚えられない。
つまり「1192年」というのは教科書に載っていない年なので、鎌倉幕府の成立年を1192年と書いた場合、不正解になってしまうわけです。そうなりますと、現在記載されている1185年で覚えないといけない。
1185年 鎌倉幕府成立
これを語呂合わせではどうやって覚えればよいかといいますと、
いい箱(1185)作ろう鎌倉幕府
エッ、何が言いたいの?
違和感を感じた方も多いのではないでしょうか?
つまり鎌倉幕府を「国家運営」と考えた場合「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」というのは、非常にイメージがしやすい。つまりストーリーが頭に入ってくる覚え方だったわけです。
これが、成立年が変わってしまったため、適当な語呂合わせにしてしまった結果、
「鎌倉幕府と箱というイメージが全然結びつかない」
つまり、
「いい〇〇(11〇〇)・・・何だったっけ?鎌倉幕府」
このような覚え方になってしまうわけです。
カギは「下二桁」にあり!
何も鎌倉幕府に限った事ではありません。基本的に歴史上の出来事は「語呂合わせがしやすいよう、時期を選んで発生してくれてるわけじゃないので」(当たり前ですよね・・)。
当然ながら語呂合わせに適さない年表も暗記しなければなりません。というより、実際はその方が圧倒的に多いのではないでしょうか?
とはいえ、語呂合わせを使わずに暗記というのは中々難しい。何故なら人は思い出すきっかけがないとなかなか思い出せないものなので。多少強引な語呂合わせでも、「使わないよりマシ」というものが決して少なくないのです。
ところが、このような「面倒な語呂合わせ」には致命的な欠点があります。何かといいますと、
「最初の桁が全部同じ」
例えば西暦1000年以降の出来事の場合、最初の語呂合わせを「い」「ひ」で始めようとする。例えば1100年代は「いい」。1600年代は「いろ」「ひろ」あるいは「いちろ」で始めようとするわけです。いわば「い(ひ)縛り」といったところでしょうか。
当然ですが、これは語呂合わせの選択肢を極端に狭めます。加えて一番の問題は、
肝心の下の桁が覚えられない。
実はこれが一番の問題です。例えば島原の乱(1637年)の覚え方として、
一路みんな(1637)で島原へ
というのがあります。語呂合わせとしては結構使える部類ではないかと思っています。なぜかというと「一路=みんな・全員」というイメージが思い浮かびやすいので。
しかし受験生は結局のところ、何を覚えたいのかといいますと・・・
1600年代の何年に発生した出来事か?
実はコレなんです。例えば上記の島原の乱の場合、
1625年なのか?1631年なのか?あるいは1650年より前なのか、後なのか・・・
そういった事実が知りたいわけです。言い換えれば、
1537年と1437年。あるいは1737年を間違える事は基本的に、ない。
要するに、
・37 島原の乱
→キリシタン皆(37)殺し。
これだけでいい。
前述の「いい箱(85)作ろう鎌倉幕府」でもそうなのですが、要は「85年」という数字が暗記できればいいわけです。つまり下二桁を覚えればいいのです。
下二桁の語呂合わせは簡単だ!
例えば鎌倉幕府の成立年を覚える場合、要は(下二桁の)「85」だけ覚えればよい。
覚え方として「85(ハコ)」と下二桁のみ覚える場合、従来の語呂合わせと異なり、それが「いい箱」であっても「悪い箱」であっても構わないのです。
そして、もっと重要な問題があります。
「ストーリーをイメージさせる」
「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」が語呂合わせとして非常に優れていたのは前述のとおり、語呂合わせの中にストーリー(国作り=幕府の成立)が組み込まれていたからです。
したがって、下二桁の語呂合わせにおいても同様の方法を用いる事が記憶の定着、即ち暗記の効率アップに繋がります。
というわけで、
箱(85)モノ政治の鎌倉幕府。
上二桁(11)の呪縛から解放されたため、箱(85)はいい箱でなくてもいいわけです。
語呂合わせのバリエーションが一気に拡大した!
1桁だけでもOK
明治元年(1868年)はどうやって覚えた方がよいでしょうか?この場合、
8
これだけでOKです。何故かといいますと、幕末から明治までの期間は年数が離れていないため、1年刻みで覚えておけばよいのです。例えば、
1853年 ペリーが浦賀に来航
1860年 桜田門外の変
1853年を「開国でござ(53)る」と覚えます。そして桜田門外の変を、
0
と覚えます。桜田問外の変は開国に反対する勢力が開国策を断行した大老(井伊直弼)を暗殺した事件ですから。
したがって、
1850年と1870年を間違えることは基本的に、ない。
なぜかというと、ペリー来航(1853年)より前には絶対発生しない事件なので。
桜田問外の変が「0」。即ち60年(1860年)と分かってしまえば明治元年は簡単です。前述のとおり「8」とだけ覚えておけばよい。なぜなら、
1858年と1878年を間違えることは基本的に、ない。
これも同様です。桜田門外の変より明治時代が前に来ることは絶対に有り得ないので。そして前述のとおり、幕末と明治は年代が近いため、「両事件の間隔は数年以内」と覚えておけば大丈夫なわけです。
暗記の負担を最小限に減らしたら・・・
年表の暗記の負担が減ったら、やることは2つあります。
1.ストーリー展開を頭に入れる
2.出来事の並び替え
ストーリー展開というのは、ある出来事をきっかけにして、どのような出来事が発生したかという問題です。特に論述問題では必須となる知識です。例えば、
・応仁の乱(1467年)
→「むな(67)しい市街戦」または「市街戦なんてろくな(67)もんじゃねーよな」で覚える。
これを覚えておくことで、
・応仁の乱によって(市街戦の影響により)京都は町は著しく荒廃した。
・京都の町が荒廃したことで、朝廷や幕府(室町幕府)の権威が著しく低下した。
・中央政権(朝廷及び幕府)の影響力が低下し、変わって地方の有力者が台頭した(→後の戦国大名)。
・また、戦乱を逃れた貴族達は地方の有力者を頼り、そこで都の文化を伝えた(→小京都の形成)。
「応仁の乱=市街戦」というストーリから、後の戦国時代。そして全国各地に「小京都」と呼ばれる町、あるいは文化が形成されていく流れをイメージすることが可能なわけです。
また、19世紀末~20世紀の半ば。即ち明治時代~第二次世界大戦辺りまでは、いくつかの出来事を「古い順に並び替えよ」というの問題がよく出題されます。例えば、
a.関税自主権の回復
b.日露戦争
c.日韓併合
d.米騒動
これらの順番を正しく並び替える。ちなみに正解は、
1904年 日露戦争
1910年 日韓併合
1911年 関税自主権の回復
(1914年 第一次世界大戦(~1918年)
1918年 米騒動(~1922)
「b-c-a-d」
です。
ストーリーを理解している方ならばご存知でしょうが、日露戦争より日韓併合が前に来ることはまず、有り得ません。
ちなみに米騒動というのは第一次世界大戦末期、日本軍によるシベリア出兵を発端とする事件です。当然ですが日露戦争より第一次世界大戦が後、というのも考えにくいです。したがってこの順番を間違える可能性も低い。
即ち、ポイントは関税自主権の回復(1911年)を知っているかどうかというわけです。
ちなみに下二桁で暗記しようとする場合、
いい(11)加減、不平等条約を何とかしろ!
この問題で苦労した受験生の方は少なくないでしょう。しかし、全ての桁(四桁)ではない、この「下二桁暗記法」ならば楽勝の問題なんです。
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「歴史は好きなんだけど、勉強の仕方がよく分からない・・・」
「歴史は得意なんだけど、とにかく年表の暗記が苦手で・・・」
「理系で、とにかく歴史科目が苦手・・・」
そういった方にとって、下二桁暗記法が少しでも暗記の負担から解放されるものであって欲しいと考えております。
動画でも解説致しております↓↓
下二桁暗記法を音声で学びたい方へ。
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【ゆっくり解説 / 社会科編】歴史の年表ってどうやって覚えればいい?