マンハッタンの隣にイーストリバーを隔ててクイーンズという地区がある。そこに住む日本人は日本からアメリカ支社に派遣でやってくる駐在員ではなく、現地に根ざした日本人が多く住んでいる。
アメリカと日本では教育方針も違うし、良かれと思ったことが意外な結果を招くことがあると思ったのは、ある日本人カップルの娘さんが住むクイーンズのアパートで、お母さんはいつも小学生の娘に小言をいっていたそうである。たまに手をあげたりして日本で言うところのスパルタ式であったと思う。アメリカでよくある子供の虐待は子連れ再婚で血の繋がっていない父親にせっかんされるケースが多い。
この日本人のお母さんは自分の産んだ娘を厳しく教育していたそうだ。ある日予定していない訪問者があった。なんと警察官であった。
近所の誰かが親が娘に大声を上げていて、娘もその大声に勝気に返していて、派手な親子喧嘩というか、そういうことを子供の虐待と警察に通報したのだ。ご近所さんは日本語を理解しないので、それが「テレビばっかり見ていないで勉強しないさい!」か「ちゃんと片付けなさい、だらしがないんだから!」と叱っているかはわからない。ただただ聞こえるのはアメリカ人にとっては意味不明の大声での母と娘のやりとりであった。
ご近所さんは警察にChild Abuse『子供の虐待』で通報し、警察官が駆けつけたのであった。
一概に言えないが日本人の子供はよく躾けられていると思う。日系のスーパーで見かける日本人の幼子は実にお行儀がいいと見える。
子供に手をあげるのは親としても子供の立場からしてもよくはない。しかし、子供を教育していくうえで時に手をあげることも必要だと思う。別に本気で叩くわけでなく、手加減するのは日本人の親なら当たり前のことだと思う。大声を張り上げることも日本ではいくらでもしていると思う。
しかし、それは日本では許されてもアメリカでは、場合によってはこのようにご近所さんが余計なことをしでかして、警察に通報されることもある。
外国での子育ては日本と同じようにはいなかいものなのだ。まったくもって難儀である。
画像: from flickr YAHOO!
http://www.flickr.com/photos/24156398@N00/1161894225/in/photostream/