イギリスを拠点に活動するイラストレーター兼アニメーターのスティーブ・カッツ(Steve Cutts)氏が、「幸せ」って何だろうと考えさせられるショートムービー『Happiness』を『YouTube』で公開しています。
Happiness(YouTube)
https://youtu.be/e9dZQelULDk
サブタイトルは「The story of a rodent’s unrelenting quest for happiness and fulfillment.(幸福と満足感をたゆまなく追求するネズミの物語)」です。英語で出世競争を意味する「rat race」という表現があるように、ネズミに置き換えてはいるものの、競争に明け暮れる人間社会を比喩しているのは一目瞭然です。
電車に乗るのも降りるのも競争。
セールでモノを買うのも競争。
競争が終了したセール会場はまるで惨劇があった現場のようです。
「幸せ」を求めて飲む酒はおいしいのでしょうか。
ネズミが倒れていても誰も無関心で見向きもしない。
とうとうドラッグに溺れてしまいます。
幻覚の中では「幸せ」いっぱい。
「幸せ」=「お金」だとばかりに「お金」を追いかけます。
「お金」を追いかけたところで「仕事」に捕らわれの身になってしまいます。
The Pursuit Of Happyness (2006) – Trailer(YouTube)
https://youtu.be/00uTFVnWJMw
このショートムービーを見て、ウィル・スミスが主演した『幸せのちから(The Pursuit of Happyness)』を思い出してしまいました。「The pursuit of happiness」と言えば、アメリカ独立宣言の前文でも掲げられている「幸福の追求(The pursuit of happiness)」ですが、日本国憲法第13条でも「幸福追求権」は規定されています。人それぞれに「幸せ」の定義は違いますが、自分にとっての「幸せ」が何か明確に自覚できていること自体が、すでに「幸せ」なのかなと筆者は思ってしまいます。
Moby & The Void Pacific Choir – Are You Lost In The World Like Me? (Official Video)(YouTube)
https://youtu.be/VASywEuqFd8
『Happiness』に限らず、同氏のショートムービーはお茶を濁すことなく、現実や本質をするどく突いた作品が多く見受けられるので、興味がある人にとっては他の作品も見る価値があるのではないでしょうか。
スティーブ・カッツ氏のアニメーション [リンク]
http://www.stevecutts.com/animation.html
※画像:『YouTube』から引用
https://www.youtube.com/watch?v=e9dZQelULDk
※ソース:
http://www.stevecutts.com/