「ミュージアム」、塾講師の感想文
やっぱり、「インフェルノ」や「ジャック・リーチャー」を見たあとだと見劣りするなぁ。予算のせいかもしれない。いかれたオヤジが出演するのは、いいとして、刑事の仕事で家庭が壊れていく話はウンザリ。
バツイチになったせいかもしれないけど、それだけでもない。私が育った昭和の頃は、映画の中の刑事はもっとハードボイルドだった。松田優作がなつかしい。そして、いつもそんな男を支えたり、理解したり、好きになる女性もいた。
ところが、平成になる頃より
「そんな男は死んじまえ!」
「男の横暴を許すな!」
みたいな世の中に変わった。クリント・イーストウッドみたいな俳優がウケなくなってきた。軟弱なデカばかりになった。教育現場でも、鬼コーチはいなくなった。体罰なんかしたら、クビが飛ぶ。
本当に、みんなこんな世界が理想だと思ってる?
私はイヤだね。優しい論理もあっていい。犯罪人を更正させる話もいい。ヴィクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」は嫌いじゃない。でも、世の中はジャンバルジャンばかりじゃない。
本物のクズ、カスもいるし、異常な人もいる。そういう危ない人間は自衛隊や警察のように暴力的に制圧するしかないじゃん。教育現場も同じだよ。黙って刺されて亡くなった若い女性教師の事件もあった。痛ましい。
しかたないから、私は勉強熱心な生徒だけを相手にして受験指導をしている。頭がこわれたような生徒が一人でも来たら、マジメな生徒が大迷惑なのだ。
不法移民は強制送還するというアメリカのトランプ大統領。麻薬撲滅のために売人を片っ端から刑務所送りや死刑にするフィリピンのドゥテルテ大統領。これ以上の移民反対を叫んでEUを離脱しようとするイギリス。
世界中が、もうマジメに働く人がバカを見るのはウンザリし始めている。そりゃ、貧乏な国から逃げてくる人は可愛そうだよ。でも、そんな人たちが無制限に入り込み、税金で養い続けたら懸命に働いても税金が足りなくなる。
生活保護から、各種サービスを無料で受けられると分かったら世界中から不法移民が押し寄せる。それで、本当にいいのか?
いいわけない!
主演を務めあげた小栗は「何事もなく、初日を迎えられて良かった」と安どの表情。「今までやってきたなかで、特にチャレンジさせてもらった役柄」と強い思い入れを示した。大友監督は「オファーをもらい、(主演が)小栗君ならやると決めた。作品の中心となり、強度のある芝居をしてくれた」と座長に太鼓判。「ハラハラドキドキの先にある、普遍的な家族のドラマを届けることを意識した」と振り返った。
このカエル男はイカれているけれど、生徒の中にも一定の数だけこういう生徒がいる。それに、体罰禁止、つまり、素手で立ち向かえなんて出来るわけがない。日本の教育現場は病んでいる。
このカエル男は異常かもしれないけれど、人間は聖人君子にはなれない。性善説で教育している間に、マジメな生徒たちが犠牲になっている。