京大英語で8割、京大数学で7割をとった方法
1、英検1級、通訳ガイドの国家試験に合格して分かったこと。
京大受験生を指導することを想定して、自分の塾を始めた時に最初にやったのは英語検定1級に合格すること。英語力の証明をしておかないと納得してもらえないとの考え。私は、名大「教育学部」の出身だから、それだけでは説得力に欠けるからだ。
しかし、1級の過去問をやって分かったが、全然「実用」英語検定ではない。実際、ネイティブに見せたら「なんで、日本人のおまえがこんな問題をやらねばならないの?」とか「アハハ、これはシェークスピアの時代の英語だ」と笑われた。
英検は、TOEICに押されているが、当たり前だ。
2、アメリカの中学校で教師をして分かったこと。
最初、ボクが授業をすると、ネイティブが私をとめて「今、ミスター・タカギの使ったtんごはね、・・」と説明を始めることが多かった。それで、同僚のアランに理由を尋ねたら「お前は、big words を使いすぎ」と言われた。
高校入試や大学入試で覚えた単語の多くは、現場ではほとんど使われない単語であると分かった。
3、Z会を8年間やって分かったこと。
ネットを使った通信添削を計画していたので、手法を盗んでやろうと思った。「京大即応」を受けたのだが、毎回添削者が変わるし、質問できないし、返却は遅いし、なにより「誰が添削しているの?」という状態。
「本当に、このアドバイスどおり書けば8割越えるのかな?」
そんな疑問が常につきまとった。だって、私自身が1級を持って、名古屋の有名予備校や塾で指導していたのだからね。
4、河合、駿台の「京大模試」を10回受けて分かったこと。
それで、
「大規模予備校の模試って、どんな採点をするのだろう?」
と、ライバル(?)の偵察を兼ねて、受けてみた。でも、採点はもちろん、模範解答もナゾだった。自分が普段接している、有名塾の講師とつきあいがあったから
「あんな先生が模範解答を作っているのだろうなぁ」
と、漠然と思った。
5、センター試験を10回受けて分かったこと。
アレコレ考えても仕方ないので、自分で実際に京大を受けてみることにした。それには、センター試験を受けないとダメだった。それで、センター試験は、ほとんど無勉強で受けることになった。私の関心は、京大の二次だけだったのだ。
生徒ではなくて、先生の目ができていたので
「こんなテストをやって、何になるのだ?」
と、疑問を持った。英検も、センター試験も、まるでパズルではないか。こんなもので、英語力も知性も計測できると思えない。ただし、努力家か、怠け者かを分けるのには機能するだろう。それで、いいのかな。
6、京大二次試験を7回受けて分かったこと。
アメリカに暮らし、英検1級で、Z会や河合や駿台の京大模試のトップクラスの実力が京大の先生にどう評価されるのか。これは、興味があった。
7回も受けたのは、受験英語、資格英語、ネイティブ英語の評価を知りたいので、各2回くらい使い分けて書いてみて、評価を確認したかったわけです。
それで、分かったのは「ネイティブ英語」の評価が一番高く、英検英語が次で、受験英語の評価は最低だった。
7、塾生が京大医学部、阪大医学部、名大医学部に合格して分かったこと。
四日市高校で1ケタ順位の子を何人も指導させてもらった。まず、そういう優秀な子たちが、河合塾やエイスウ、秀英という知名度の高い大規模校ではなくて、当塾のような「無名の」「小さな」「個人塾」を選んだという事実を考えてほしい。
そういう賢い子たちは、やはり実証のない講師に教えを請わない。いくら河合塾であろうが駿台であろうが、「本当に、この先生は京大合格レベルか?」と疑問を持つ。
私にハッキリ
「あの先生は、自分で京大を受けたら合格できない」
と断定した子も何人もいた。
8、結論
京大受験生を多数指導させてもらって分かるのは、基本ができていないこと。つまり、私の知らない単語や講文を駆使して難解な表現を書く子が多いが、そう言う子が、単数・複数の区別、時制の一致といった初歩的なミスを連発して落ちる。
合格する子は、そういう基本的なミスを決してしない。それだけの違いなのだが、分かってくれる子は少ない。
教材も、いろいろ聞かれるが、どれも大差ない。
私は、数学は「オリジナル」「1対1」「チェック&リピート」「赤本」を2周ずつやったけれど、それは高校生の子が多く使っていると知ったので教材研究のために使ったに過ぎない。どれが良いという違いはない。
使い方が問題なのだ。
英語は、授業で添削していたので、特に何もしなかった。あえて言えば、CNNを聞いたり英字新聞を読んでいたくらいだろうか。