IDC Semiannual 3D Printing Spending Guideによると、3D印刷への世界の支出は、2015年の110億ドル近くから、年間平均成長率(CAGR)27%で成長し、2019年には、267億ドルになるという。2016年1月21日
IDC Semiannual 3D Printing Spending Guideは、3D印刷関連の技術やサービス、産業、地理的な支出のレベルの詳細などを提供する。
3D印刷は、長年に渡り、自動車や航空宇宙のようなメーカが、プロトタイプや部品などを作成するのに使用されてきたが、過去3年間で、低価格の3Dプリンタや、手頃な値段の素材が、3D印刷市場に登場してきたので、消費者、教育、ヘルスケア、および、他の製造市場でも利用されるようになってきた。
3Dプリンタや素材などを、自分で購入しなくても、SOHOやデザイナーなどが、自分で編集した3D印刷用のデータを送れば、3D印刷を代行してくれる、UPSのUPSストアのような、3D印刷サービスを提供している、ビジネスも増えている。
Consumer Insights and Analysis Groupの副社長、Christopher Chute氏によると、3D印刷業界のベンダやサービス・プロバイダは、3Dプリンタの使用例、素材などにおける差異や、エンドユーザの期待が各市場を形成していることなどを理解する必要があるという。
IDCは、主な地域や垂直業界のベンダが、個々の消費者の要求に合うよう、カスタマイズした商品を、3Dプリンタを活用して、生産したり、プロトタイプを作成したりするようになってきたので、3D印刷市場の成長が促されているという。
IDCは、アジア/パシフィック、米国、および、西欧地域において、3D印刷への支出が、2014年には、前年から59.2%増えており、2019年には、前年から70%増えるようになるだろうと予測している。
IDCによると、中国は、3D印刷関連のハードウェア、素材、ソフトウェア、および、サービスの、大きな市場になるという。
IDCは、世界8地域の、20種類の業界の企業における、20種類以上の3Dプリンタの使用例で得られたデータを分析して、3Dプリンタのビジネス機会を定量化し、Worldwide Semiannual 3D Printing Spending Guideで紹介している。
IDCによると、これらのデータは、3D印刷ハードウェア、素材、ソフトウェア、および、サービスのビジネス機会を理解するために利用できるという。
Worldwide Semiannual 3D Printing Spending Guideは、IT意志決定者が、今後5年間に渡る、業界特有のスコープや、3D印刷への支出の動向を、明確に理解するのを助けるよう設計されている。