「山伏」ってご存知でしょうか?
時代劇で、ほら貝を吹く修行僧のような恰好をした姿を見たことがあるかもしれません。
山伏とは、修験道という、日本古来の山岳信仰をベースに、仏教や神道、陰陽道が混合した宗教ですが、中世から近世にかけて修行方法や教義が整ったといわれています。
人なき道を進み、山の中で修行にはげみ、神通力を身に着けた人といったイメージがありますが、果たして今時の日本の中で、まったく誰とも接触を断って修行することが可能なのかと言われると、ちょっと疑問ですよね。
福岡県と大分県の県境にある添田町は、日本三大修験道場として有名なのだそうです。「英彦山三千 八百房」と言われる言葉があるほど、山伏がいたのだとか。もし、その言葉が本当なら、山伏が3000人以上いたことになります。
このたび、添田町がレーザー計測したところ、なんと本当に山伏が暮らした宿坊や仏堂らしき箇所が800か所以上もみつかったとのこと。
実際に、山伏が生活していたかどうかは、過去の記録や古文書を照らし合わせる必要があります。そのため、今の時点では国内最大規模の山伏の衆略があったとは断言できないとのこと。
とはいえ、相当数の山伏が修行に励む場所であったのは間違いありません。現時点で、300件以の宿坊などが確認されているとのことですので、今後の調査が待たれるところです。
学術的にも貴重な場所になりそうですが、パワースポットとしても人気が集まりそうですね。
写真はイメージ 足成 http://www.ashinari.com/2009/03/15-015304.php より