【セルフプロデュース部(1)】渡邊茂代さん(後半)
フランクリンメソッドって?
フランクリンメソッドは、スイス人であるEric Franklinによって考案された新しい動きの教授法だ。フランクリンメソッドは日本ではほとんど耳にしない言葉だが、海外では今注目を浴びているメソッドだ。アメリカのオリンピックチーム、ロイヤルバレエ団、シルクドソレイユなど世界的に有名な団体や大学でもフランクリンメソッドをトレーニングに取り入れている。フランクリンメソッドは日本ではまだ浸透していないが、近年ではワークショップが都内でも開催されており、受講者からの評判も高い。知名度が高まれば、ピラティスやヨガと並び、人気の習い事となりそうだ。今回はそんなフランクリンメソッドの講師を務める渡邊茂代さんを取材した。
「子供たちに安全にバレエを続けてほしい!」
渡邊さんがフランクリンメソッドを学び始めた理由は、自分がダンスを教える子供たちに、体の正しい使い方を知ってもらいたいという気持ちからだった。
渡邊さんは「ダンスを長年練習していて、股関節や膝など体を故障し、それがきっかけでダンスを諦めてしまう人を多く見てきた」という。しかしそれは、「間違った体の使い方をしていることが一因でもある」と渡邊さんは話す。
なので渡邊さんは、自身がダンスを教えている子供たちには、「子供のうちにフランクリンメソッドを習得し、自分の体の正しい動かし方を知り、ダンスを長く続けてほしい。」と話す。
「ダンス界の常識を変えたい!」
ダンスの現場を知る渡邊さんは「ダンス教室で教えられるままに体を動かし、本来の人体の機能に合わない無理な動きをしてしまっている人が多くいる。機能に合わない体の使い方を続けると、体の故障につながる」と話す。ダンス教室で教えられる体の動かし方は、機能解剖学的にみて間違えだらけだという。例えば、股関節を曲げるときには骨盤底が広がるのに、指導現場ではそういった本来の体の機能に反して、おしりを締める様な指導がなされているという。渡邊さんはフランクリンメソッドを普及させ、そんな業界の常識を変えたいと話していた。
フランクリンメソッドは、体をどう動かせば機能解剖学的に正しいかを我々に教えてくれる。「肩の力を抜いた状態」「椅子の座り方」など、日常でよくある動きも、フランクリンメソッドを習得すれば体に無理のない方法で行えるようになるのだ。
「フランクリンメソッドを知ると、自分の体を自分でマネジメントできるようになる。」
日本へフランクリンメソッドが普及すれば、自分自身で自分の体を管理することができるようになる人が増えるだろう。
渡邊さんは「マインド・ボディ・エクササイズの要素をバランスよく含んでいるのがフランクリンメソッドだ」という。特にフランクリンメソッドで、身体がいかによく創造されてるかを知ると体の神秘に気付けるという。自分の体の仕組みを知ることで「体に感謝ができるようになる」とも渡邊さんは目を輝かせ話をしていた。自身の体がうまく動かないことにコンプレックスを感じている人がいたら、是非このフランクリンメソッドを試してほしいという。これからは、体もセルフマネジメントをする時代になってきているのである。
【渡邊さんのフランクリンメソッドのレッスン情報】
渡邊さんによるフランクリンメソッドの直近のレッスン情報をピックアップしました。
<料金帯/時間の基本情報>
5,000円/2時間~8,000円/3時間
フランクリンメソッドワークショップ
日時:2015年8月29日(土)14:00~16:00
テーマ:呼吸
受講料:5000円
会場:笹塚
フランクリンメソッド研究会ワークショップ
<動きの達人:② “上肢”編>
・日時:2015年9月14日(月)19:00~21:30
・会場:東京都中野区近辺(会場詳細はお申し込み後、ご案内)
・受講費:6000円
・定員:20名(予約制)
レッスンの問い合わせ先:
[email protected]