社会人になり家庭を持つようになると誰もが一度は夢見る一戸建てのマイホーム。
一家団らんを楽しめるリビング、機能的なキッチン、広々としたバスルーム、ガーデニングやバーベキューのできる庭……
さまざまのニーズにこたえて販売業者側も魅力的な物件を設計するわけだが、中には
「どんなニーズに応じようとしたの?」
と思ってしまう物件もあるもの。
現在、東京都世田谷区では“オール廊下”とでも言うべきユニークな住宅が発売されている。
土地面積88.71m2、建物面積69.94m、2LDK、2015年1月築、4,280万円。
数値上は必ずしも”広い”、”安い”とは言えないが成城学園前駅から徒歩8分という立地を考えると致し方ない。
それより注目すべきはこの住宅の外観と間取り。
エンピツのようなシャープで都会的なフォルム……玄関からリビング、ダイニング、キッチン、バスルームまで全て同じ幅という大胆でアーティスティックな設計。
玄関から一階の奥の部屋行くためには一度二階に上がって再び階段を降りる必要があるなど、あえて不便を楽しむテイストはバブル期のデザイナーズ建築さながらだ。
まるで繁華街の立ち飲み屋……いや、隠れ家バー風と言い換えたほうがお洒落かな……
奈良の広々とした住宅環境で育った筆者にとっては、寝起きするにはいささか窮屈な気がするのだが果たして。
地価が長期にわたって下降しているとは言え、東京都内ではいまだに広々としたマイホームは高嶺の花のようだ。
※画像は『ノムコム』サイトから引用しました。
http://www.nomu.com/house_n/Q8800346?utm_source=criteo&utm_medium=bukken