【武道便所】表示プレートアラカルト~ツッコミ編~

  by 千徒馬丁  Tags :  

コンビニ店員の「いらっしゃいませ」と「ありがとうございました」の言い方はひとによって特色が出る。
最初はセリフなのに途中からゴスペル調になったり、どんなリズムかがわからないビートを刻んでいたりとアパレルスタッフ同様コンビニも歌ってる系スタッフが主流である。
「らっしゃっせ~」「あったしたっ~」と勢いだけで言った感を出すスタッフや、入店した客の人数分「いらっしゃいませ」を言うことにしている律儀な性格が仇となって管を巻くカンジになってしまうスタッフもいるが、これらのスタッフも歌ってる系とカウントしよう。

コンビニに限らず様々な店のスタッフがミュージカルでセリフを奏でるのは今に始まったことではないのでとくにこれといって歌うスタッフ自体は珍しいことではないが、私はミュージカルスタッフ発祥の地をコンビニだと思っているので、新しい脚本と斬新な演出の新作ミュージカルが真っ先に上演されるであろうコンビニは押さえておきたいのだ。
二番煎じのアパレルショップやドラッグストアやシューズショップではなくて、新作最初のセリフ回しは是非ともコンビニエンスストアで。
上演を観終えた感想を直ちに言い合い誰かと共有したいのである「期待の新人現るやでアンタ!あの声量を超える持ち主はそうそう現れまい!し~んぱ~い、ないさ~~~~!」と。
一見、事務的に放たれているセリフの数々から、そのひとならではの人間味を嗅ぎ取り、私は容赦なく身近にツッコミをかましたいのである、すぐそこにあるコンビニの身近なスタッフを相手に。

「いらっしゃませ」のセリフから始まる数々の物語。
しゃべる度に輝きを増すコンビニスタッフから目が離せない!
時に遭遇するスタッフ同士の息の合った演技にも注目だ。
劇団四季なみに日本中を生命の歓喜に包みこむコンビニスタッフの「ありがとうございました」
扉を開けたときから『キャッツ』が始まっているように、珍しいほど自動ドアではないコンビニの手動のドアを開けたときから『What?!』が始まっているのである。
So, it’s Showtime!

【ツッコミ甲斐のある表示プレート】

最近のトイレはオシャレな外観をしている。
『公衆便所』のイメージで探すと見落とすことがあるくらい。

なので『カフェ』くらいのイメージで探すと良い。

雰囲気重視の照明と、チラ魅せテクニックでオシャレ度を増した背の低い屏障フェンスがあれば、隠れ家カフェとしての外観はバッチリ。

表示プレートもモノトーンでキめる。

シンプルすぎる『女子』の文字。

マークすらないが、女子色で女子を演出する表示プレートかろうじて女子。
しかし文字だけだとこんなに中国語っぽくなるものか。

ドアに貼られたお願いにあるよう、ツバメの巣があるのでドアを開けるのは最小限にしたい。
しかし女子便所にツバメが入ってはいけない理由は何だろうか。
入ってしまったら自分でドアを開けて出られなくなるからだろうか。
だったら、開けっぱなしにしているほうが人間にもツバメにも好都合な気がする。

日本は性別の違いを色で認識させるのが好きである。
ことトイレの男女の別に関しては、風水よりも色に意味を持たせているのではないだろうか。
青には雄々しさを、赤には女々しさを。

表示プレートのシルエットを青にするだけでは気が済まず、周りまで青でかためた男の色。

いっそシルエットを白くくり抜いて青の海に沈めるほうがより青が目立っただろうに、プレートの中のシルエットはあくまでも青色でいきたいというこだわりを感じる。
とにかくこの男子便所の青へのこだわりがすごい。

海水浴場の公衆便所にはシャワーが併設されている場合が多い。

ココも海水浴場付近の公衆便所なので、シャワー完備である。
砂を落とすためのシャワーをサービス。

日本は水に恵まれた国なのだ。

水に恵まれた国ニッポンのサービスのシャワーは、壁に直接シャワーヘッドが埋め込まれていて、角度は変えられるが壁に近づいてでないとシャワーを浴びられないタイプが多い。
日本人の奥ゆかしさを感じるではないか。
水しぶきを広範囲に飛び散らせたくない、という気遣い。
水に困ってないからといって豪快な浴び方をするのではなく、奥ゆかしく浴びるのである、水を。
もちろん、水を。
屋外のサービスシャワーでは、湯は出ない。

どなたでもご自由にお使い下さいに描かれているシルエットの自由度が高い。

なかなか大型の車椅子を乗りこなしているニイちゃんも、おじいちゃんが面倒を見きれないほど元気そうな孫も、おむつ交換台が折れ曲がろうとも慌てない肝っ玉かぁちゃんも、そして折れ曲がっている交換台の上で大物然としている赤ちゃんも、どなたさまも大変にご自由なことで。

多目的トイレの表示プレートのシルエットがだんだん利用者拡大を狙ってきている。

妊婦のためのソファーがあるかもしれないし、もしかすると赤ちゃんがひとりでも入れるのかもしれない。

和式トイレは治安がよろしい。

男子トイレも治安がよろしい。

同じ和式トイレでも女子専用だと急に治安が悪いのか、プレートに散見されるエアガンが撃ち込まれたような痕跡。

ゆったりトイレでは、なかなかゆったり出来なさそうな予感がする。

表示プレートがそれを教えている。

その先とはどの先か。

何かのその先にあるようだ。

さほど先ではなかったようだ。

大々的に掲げすぎではないだろうか。

 
お手洗いの表示のすぐ下に非常口の表示を光らせると、お手洗いに駆け込みかねない。

そしてその駆け込む様子が、防犯カメラで捉えられかねない空間である。

【ツッコミながらひとは成長してゆく】

公衆便所にわざわざツッコミたくならなくてもよい。
そっとしておいても別にかまわない。
とくに何も考えずに用だけ足していればそれでいい、用を足せばそれで用は済むのだから。

しかし今日という一日、アナタが何回の尿意を催すのかはわからないが、そのいちいちを違う公衆便所を利用してその都度『なにかしらツッコミたい』という意気込みで向かうとしたら、それだけでもう昨日とは違う一日なんである。
これは成長である、間違いなく成長だ。
公衆便所に行くついでに自分が成長していると思えば、排泄行為も決して疎かには出来まい。
その成長させてくれる公衆便所への扉には、必ず表示プレートがあるのだ。
だからまずは、表示プレートに目を凝らせ。
気付きはそこから始まっているのだから。
アナタの好むと好まざるとにかかわらず、その成長がいろいろな意味でアナタを変えてしまうだろうが、し~んぱ~い、ないさ~!
きっかけはどうあれ変わらない人間などこの世にはいない、そんなもんなのだ。

※全画像筆者撮影

サルコイドーシス(以下:サル)を患うこと早4年目。そろそろ人間になっているかと思いきや直近の経過観察でもまだサル。しつこいぞ、サル。いつまでだ、サル。 プロフィールのイラストは、入院中の暇つぶしに院内をウロチョロしていた時に知り合った職業が元美少女エロ漫画家の山田課長が、サルの病名普及のためペペペーと描いてくれました。 そんなわけでね、今日はよかったら名前だけでもおぼえて帰ってくださいね、特定疾患『サルコイドーシス』略してサル、難病です☆

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