大学入試センター試験の変革
大学入試センター試験が2020年度から大幅に変わるとのニュースが飛び込んできましたが、2015年は脱ゆとり世代最初のセンター試験になります。
脱ゆとりと言っても、大変なのは理系だけという不思議な年になります。4年後新卒を採用する時に色々と悩みそうです。
脱ゆとりは数学・理科から導入され、その次の年に他の科目も導入されるという複雑なものになっています。
数学の変更点
数学は数学Ⅰに「データの分析」が追加され、数学Aには「整数の性質」「空間図形」が追加。
数学Ⅱは数学Aから「二項定理」が移され、数学Bに「確率分布と統計的な推測」が追加されています。
数学Bの「確率分布と統計的な推測」は選択問題なので数学ⅡBについては昨年までとあまり変化はないのですが、数学ⅠAは「データの分析」が必須で、「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」のうち2項目を選ぶことになり、大きな変化になります。
数学ⅡBは計算量が多く思うように点数が取れない受験生が多いのですが、数学ⅠAに大きな変化がある2015年は数学ⅠAで失敗して数学ⅡBで時間が足りなくなる受験生が増えそうです。
資格試験にも変化が
大学入試センター試験は大変な時期になっているのですが、資格試験も大変な時期になります。
民法の改正が行われることをご存知でしょうか。民法が改正されれば、司法試験をはじめとした民法が出題される試験の受験生はセンター試験の受験生と同じように大変になります。
総選挙の結果消費税増税は先送りになりましたが、軽減税率など税法そのものに影響する政策が採られる場合、税理士試験の消費税法を学んでいる人も大変になります。
2015年に法律系の資格や会計系の資格を学び始めようと思っている人は注意が必要です。
リスクの少ない資格
受験界に大きな変化が起こる2015年ですが、比較的穏やかなのが社労士でしょう。年金受給年齢が上がる可能性はありますが、学習内容に大きな差があるわけではありません。アベノミクスによる働き方の多様化で労務の専門家が必要とされるならリスクは低くなります。
公共事業がさらに増えるのでガテン系の資格も良さそうですし、医療・介護もまだまだ堅調なので医療事務や介護系の資格も安定しています。
受験界に大きな動きが起こる2015年。否応なしに混乱に叩き込まれる大学受験生は大変ですが、混乱に乗じて恵まれることもあります。体調に気をつけて乗り切って下さい。
*画像は独立行政法人大学入試センターのHPより