「超ド級」の恐竜発見!体重60トン
アルゼンチン南部のパタゴニア地方では、巨大な恐竜が度々発見されている。9年間の発掘努力と研究の結果、ついに地球上最大級の動物がその姿を現した。
今回の恐竜は、ティタノサウルス類の最も完全な骨格である。新たにお目見えした恐竜は、26メートル60トン。約8800万年前の白亜紀後期の地層から発見され、草食恐竜とみられている。
その大型サイズに敬意を表し、イギリス海軍の「超ド級」大型戦艦ドレッドノート(HMS Dreadnought:1906~19年)にちなんで、「ドレッドノータス・シュラニ(Dreadnoughtus schrani)」と命名された。
恐竜はなぜ巨大化したか?
クジラよりも大きかったという恐竜。恐竜はなぜ巨大化したのだろう?
はっきりとした原因は分かっていない。ただし、現在の生き物を参考にすると、大きくなることで小さな肉食恐竜から襲われにくくなるだろうと考えられる。
また、恐竜が外温性(変温性)だった場合には外気が冷えても体温の維持がしやすいとか、わずかな動きで広範囲の食物を得られたりするというメリットがあるという考えもある。
大型恐竜がいたころは酸素濃度が低く、植物が大きく成長していたらしい。大きく育つ植物を食べるため、そして外敵から身を守るために草食恐竜の体は大きくなり、大きくなった草食恐竜を狩るために肉食恐竜も大きくなったと考えられる。
酸素の濃度が薄かったため、効率よく酸素を吸収する気嚢と呼ばれる器官が発達し、現在の鳥に受け継がれている。
ティタノサウルスとは何か?
ティタノサウルス類(Titanosaurs)は竜脚類恐竜の分類群であり、サルタサウルスやイシサウルスがふくまれている。アルゼンチノサウルスやプエルタサウルス(Puertasaurus)など地球上最重量級の動物が含まれている。
今回の恐竜も大きいが、これに驚いてはいけない。世界最大級の恐竜はすでに発見されてる。2014年5月、場所は同じくアルゼンチン南部のパタゴニア地方。地元アルゼンチンとスペインの合同調査チームによると、大腿骨などの大きさから、約1億年前の世界最大の恐竜だとみられる。全長は約40メートルで、体重は約77トンと推定される。
この地方では2000年以来、化石の発見が相次いでいる。2007年10月にも、巨大草食恐竜の化石がアルゼンチンで発見され「フタログンコサウルス・デュケイ」と名付けられた。その推定体長は30m超だった。これからも目が離せない。どこまで巨大化した恐竜がいたのだろうか?
画像 PhoTones Works #2476 by PhoTones_TAKUMA
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