先日、「兵庫県神戸市東灘区にある保育園に通う子供らの声が
うるさい」として近隣に住む70代男性が保育園に提訴した。
ということがあった。
エジプト人タレントの〝フィフィ〟さんは自身のtwitterで
「未来を担う子供達の声を騒音と提訴する70代とか…
公園でボール投げるなとか、本当に子供に窮屈な社会になったね 」と
嘆いており、
また、9月5日配信の毎日新聞では有識者の声として、
前田正子・甲南大教授(社会保障論)は
「少子化で子供の声を聞く機会が減って、余計にうるさく感じてしまう傾向がある。
全ての住民に100%良い環境などあり得ない。
お互い譲れるところは譲り、気遣いや思いやりを持つ努力が必要ではないか」と述べている。
確かに、今回のこの出来事は字面だけを読めば
高齢者の独りよがりな主張のように感じるが
男性の主張は十分、考慮される必要があると感じる。
というのも、その男性宅と保育園の位置関係にある。
※矢印のついているオレンジが男性の家 、緑が園児の遊び場
(プライバシー考慮のため、筆者の手書き)
上記の図のよう、園児らの遊び場と男性の家は、ごくわずかで
まるで、その園の関係者宅かと誤解するほどである。
また、男性宅のすぐ目の前は、高層マンションになっており
コンクリート壁による音の反響もあったかもしれない。
提訴された保育園は、2006年に建設会社倉庫の跡地を買い取って
開園したものだという。
その当時から既に男性は、その土地に住んでいたのだから
立地を考え、
せめて、子供の遊び場を男性の家側に作らない、などの
工夫は出来たはずだ。
この男性の家の立地を知れば、
また、国民に与えるイメージも異なるものになるかもしれない。
メディアは、事実はもちろんのことだが
その背景事情や両者の立場も伝えなければならないと感じる。
トップ画写真は、神戸地方裁判所 公式HPによるもの http://www.courts.go.jp/kobe/