国際スケート連盟(ISU)が、米国の選手に提訴されるかもしれない・・・この記事には大きな反響がありました。
同時に、この情報を提供してくれた弁護士や訴えるという選手の名前を明らかにしなかったことで、この記事が怪文書やヨタ話の類だと受け取った人も多かったのではないでしょうか?
また、守秘義務のある弁護士が一度しか会っていない一般人に依頼内容を明かすのは不自然ではないかと疑問を感じた人もいたと思います。
今回は、なぜ弁護士が小川さんの提案を受け入れ、大まかな状況を教えたのかについて記述します。
小川さんが最初に訪問した弁護士事務所(ニューヨーク)で聞いたのは、ある選手がISUをCASに提訴するかもしれないということだけで、担当弁護士(米国西部の直接担当者)の名前も、訴えるという選手の名前も、一切明かしていません。
小川さんはかなりしつこく食い下がり、いくつかの資料を提示して、日本でも多くのファンが採点に疑問を持っているし、日本で一番有名なフィギュアスケートのブロガー(大袈裟ですが私のことです)は自分の友人だからきっと力になれると話したそうですが、守秘義務を盾にそれ以上は話してくれませんでした。
私と相談後、その選手の目星をつけて再度ニューヨークの弁護士と話をしたわけですが、おそらくその間(1日空いているわけですから)に直接の担当者である西の弁護士とクライアントには小川さんの件を話し、打ち合わせをしていたのでしょう。
私も小川さんも、すんなりと話が通るのは何かあると思いました。
小川さんが紹介された西の弁護士は、事の詳細については説明を避けましたが、提訴する選手の背後には米国のスケート関係者の影が見え隠れしています。
そもそも、米国は現在の採点には反対でした。
ISU側と対立し、WSFという新団体を設立しましたが、ISUとIOCがタッグを組んで、WSF所属のフィギュアスケーターはオリンピックに参加させないという声明を出し、米国のスケート連盟はWSF派とISU派に分裂したのです。
ISUがこの声明を出すまで、米国ではWSF派が主流でしたが、フィギュアスケーターにとって最高の舞台であるオリンピックに出場できないという現実は、WSF派から離反する人間を急増させました。
追い込まれたWSFはISUをニューヨークの裁判所へ訴えると発表しましたが、結局は頓挫し、新団体は解散しました。
WSFがISUを提訴したというニュースは下記のURLをご参照下さい。
http://www.47news.jp/CN/200312/CN2003121301000315.html
ここに、今回西の弁護士が日本のファンに協力を求めた理由があります。
今回の黒幕は、おそらくWSF設立に関わった人物ではないかと推測しています。
当時、WSFは米国や日本から全面的に支持されるはずでしたが、ISUの分断工作が実り、静観もしくは不支持が増え、この提訴も不発に終わりました。
同じ轍は踏みたくないでしょうから、妨害されないように慎重に準備を進めているのでしょう。
水面下の動きになってはいますが、他国の動向は知りたい訳です。
特に世界で一番フィギュアスケートファンが多いと思われている日本の状況を把握したいと考えるのは、自分達の行動が支持されるかどうかの試金石だからです。
WSFの時には、連盟の理事や関係者による裏切りがあったわけですから、周りは信用出来る人間で固めたいでしょうが、自分達の行動が支持されるかどうかは見極めたいのです。しかし、米国でそれを行えば、10年前のように潰される恐れがあります。
そこに利害関係などない、純粋な思いのファンが現われたのですから、上手く利用しようと考えた。
また、公式な声明や依頼を出すような形にすれば、その時点で10年前の様に阻止しようとする動きが出てきます。
もし、現在の動きが大きくなって、ISUや米国連盟の耳に入り、当時のWSF関係者が疑われても、公式な依頼など存在しないのですから、「日本のファンが勝手に騒いでいるヨタ話」で済ませることが出来るのです。
キム・ヨナという名前を出すのも、同様の理由です。
韓国が事実確認に奔走しても、なかなか探り当てることは出来ない。
そして、ソチの臨時調停で参考人として呼び出しを受けるという筋書きです。
この計画の首謀者が、キム・ヨナを狙い撃ちにするのは、彼女(というよりも韓国)によって、フィギュアスケートの信頼が失われつつあると考えているからでしょう。
最近になって、ようやく日本のメディアもキム・ヨナの実力に疑問符を付ける記事が出てきましたが、ネット上ではバンクーバーオリンピック以前から、彼女の高すぎる得点が疑問視されていました。
2013年の世界選手権では、パトリック・チャンの優勝を疑問視するメディアはあっても、キム・ヨナの圧勝を疑問視するメディアはありませんでした。
しかし、ファンの間ではノーミスとはいえ他の選手を圧倒するGOE(-3から+3の7段階で評価された各要素の出来栄え点)や、パトリック・チャンを凌ぐPCS(演技構成点)に疑問の声が上がっていました。
2013年の世界選手権は、カナダのロンドンで開催されました。
会場は空席が目立ち、ISUの副会長でありフィギュアスケートの統括責任者でもあるデビッド・ドレ氏(カナダ)は、「いつも観客席が埋まる日本が羨ましい」と嘆きました。
その嘆きは、世界中のフィギュアスケート関係者にとっては共通認識かもしれません。
かつては、世界各国で開催されていたアイスショー。
米国の地方都市でも頻繁に行われていたそうです。
しかし、今は・・・日本以外は、スポンサーの確保が難しく集客もままならないのが現実です。
ISUへの提訴には、フィギュアスケートを以前のような人気競技として復活させたいという関係者の思いが込められているのかもしれません。
現段階では、ただの「ヨタ話」や「陰謀論」の類ですが・・・
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