「WithGreen」今季の新サラダは「ほっこり」がキーワード!季節感なくても野菜は季節を知っている?

  by 古川 智規  Tags :  

サラダボウル専門店「WithGreen」の今季の新製品2種を食べてみたのでレビューする。今年は特に季節感が混乱しているが、野菜はちゃんと季節を知っているのでご安心を。

毎度毎度のWithGreen新宿三丁目店にやってきた。1年くらい連続して取材を続けていると、同店のお客さんが確実に増加していることがわかる。店内を改装して若干広くなったものの、午前11時の開店と同時にお客さんが入り始め、昼には行列ができるほどだ。それだけ同店の認知度とサラダの「ご飯化」も板についてきたということだろか。

サラダは調理という手順がないので比較的早く提供されるが、ドレッシングやトッピングが多岐にわたり、提供の仕方も指定できるため、それなりに手間はかかるようだ。

今季の新製品については記者は「ほっこり」がひとつのキーワードだと感じた。2品をイートイン、テイクアウトそれぞれで食べてみた。

自家製ベリーソースポークと北海道産スマイルボールのサラダ

イートインで食べたのは「自家製ベリーソースポークと北海道産スマイルボールのサラダ」だ。先に結論を述べておくと、ポークはサラダにあるまじき分厚いステーキ同等なので、男性でも食べごたえは十分だ。よって昼食にこれを選択して何ら不満に感じることはないはずだ。

本品のトッピングは、かぼちゃ/りんご/トマト/スマイルボール/ベリーソースポークだ。スマイルボールとはまったく辛くない、むしろ甘い玉ねぎのことである。こればかりは使い古された言葉だが、「だまされたと思って」食べてもらうしかない。玉ねぎの辛さが苦手な人ほど美味さがわかるはずだ。おすすめドレッシングは「バジルチーズ」で、ほんのりチーズの味とポークにかかったベリーソースが良い相性だ。ベリーソースは甘いジャムのようなものではなく、コショウが効いた本格的なものだ。そして本品のほっこりはズバリ「かぼちゃ」だ。りんごも入っているが、かぼちゃのほくほく感と自然の甘さは何物にも代えられない癒しと優しささえ感じるのが不思議だ。昼食にもってこいのサラダだろう。

スモークチキンと冬野菜のアンチョビ香るシーザーサラダ

テイクアウトにしたのは「スモークチキンと冬野菜のアンチョビ香るシーザーサラダ」だ。全体的に白いので、見た目には味気なさを感じる。しかしこちらの方がむしろ「しっかり味」なのが不思議だ。見た目にとらわれてはならないサラダだろう。

トッピングは、じゃがいもグリル/人参/コーン/カリフラワー/スモークチキンとオーソドックスに見える。おすすめドレッシングは「シーザー」とこれまたオーソドックスだ。見た目が白で、オーソドックスなのはいかがなものかと考えてしまうが、果たして。

家に持ち帰って8時間くらい経過しても何ら問題がないのは猛暑の夏でも実証済みだ。まずはドレッシングをかける。白いドレッシングに全体に白めのサラダではやはり目立たない。目立つサラダが偉いかどうかはともかく見た目は大切だ。カリフラワーに黒い粒が見えるが、これは味付けのために施されたコショウだ。

徹底的に容器を振ってドレッシングをなじませるとさすがに葉物野菜が広がり緑が目立ってきた。そして食べてみることに。地味に見えるが、実は甘いジャガイモがほっこり登場する。料理の添え物ではなく、しっかりとした主役級の味を提供するので楽しい。そしてカリフラワーにも味付けがされ一つのおかずのような味わいになっている。さらにスモークチキンは非常に煙い。これでもかというほど燻されたチキンは煙い味が強くサラダ全体を香ばしく仕上げるのに一役買っている。一つ一つの具材の味付けの強さが、地味に見えるオーソドックスなサラダを、それだけで主張できるサラダに仕上げておりなかなか深い味わいなので食べてみるべし。

サラダについて語ってもしょせんは野菜、と思っていたのが吹き飛ぶほど甘かったり、濃い味だったり、肉肉しかったりと、意表を突くサラダばかりが登場するので、好みのレシピを探すために通ってもいいくらいだ。

※写真はすべて記者撮影

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