【健康ネタ帳】①健康産業新聞 「肥満対策」

  by たか  Tags :  

健康産業新聞からサプリメントアドバイザー向けに配信される最新の健康情報を抜粋し発信しています。健康関連サイト運営者などコンテンツ作成の情報収集にお役に立てて健康関連のサイト全体の質が上がればと思っております。

 

肥満対策

第一次特定健診・保健指導は5年間の第一次期間を終えました。この新健診制度の当初目標はメタボ該当者25%の減少。

だが5年間の成果は制度スタート時からわずか0.2%の減少と完全に空振りに終わってしまいました。

一方で、法人向けに会社の健康経営を目指す民間サービスやメタボ病態改善のエビデンスを確認した食品素材の提案は活発になっています。

従業員の健康問題が企業の生産性コストを上げる「プレゼンティズム」などの概念が一部日本でも浸透してきました。

今後は個人だけでなく法人においてもメタボの危機感は高まりそうです。メタボの指標(腹囲、血糖値、血中脂質)はヒトでの効果判定がしやすく、機能性エビデンス(証拠)を確認した健康食品も一般からの支持を得て、現在も売り上げを伸ばしています。

一方、メタボから生活習慣病に至るメカニズムの解析が進む中で、炎症や腸内環境がメタボの環境因子になっているとの報告が相次いでいます。

抗炎症作用、プレバイオティクスなど、メタボ対策につながる商材は今後さらに広がりを見せそうです。

 

特定健診・保健指導、第1期終了!メタボ改善平行線

医療費の適正化を目指し、メタボリックシンドロームに着目した特定健診・保健指導制度はこの4月から第2期に突入しました。

厚生労働省は今年3月制度スタートの4年目にあたる平成23年度の特定健診・保健指導の実施状況(速報値)を発表しました。

それによりますと、特定健診受診率は45%で平成22年度より1.8%上昇。

また保健指導の実施率は17.8%(平成22年度比-0.5%)となりました。

この健診制度の当初目標は、平成24年度までに特定健診実施率70%、保健指導45%を達成することだったが、依然大きな隔たりがございます。

また肝心のメタボ改善の目標は当初平成27年度までにメタボ該当・予備軍の数を平成20年度比で25%減少させることでした。

しかし、平成23年度速報値は、メタボ該当者・予備軍は約630万人、26.6%(健診受診者のうちの割合)で、前年度比0.2ポイント増加、20年度比0.2ポイント減少と平行線を辿るのみで改善していません。特定健診・保健指導の実効性を上げる効果が期待された保険者への後期高齢者支援金の加算・減算制度も、当初は±10%範囲内とされていましたが、最終的には0.23%に抑えられ、保険者にとってはインセンティブにもペナルティにもなりませんでした。保険者の中には「コストがかかる特定健診・保健指導をやる気にはならない」という声も出ているのが現状です。

こうした中第2期の目標は、平成24年度までの目標だった健診実施率70%、保健指導実施率45%が継続され、メタボ減少の目標も同様に29年度まで引き延ばして20年度比25%の減少を掲げています。(独)国立健康・栄養研究所は現在、日本人の食事摂取基準2015年版の策定作業を進めています。

栄研では策定作業のポイントのひとつに「生活習慣病を予防すること」を挙げています。栄養疫学研究部では、「生活習慣病にならないためにはナトリウム、カリウム、脂質(n-6系、n-3系)、食物繊維などが重要と言われています。バランスの良い栄養素、食物繊維等を効率的にとる方法としては雑穀類なども良い」と話してます。

食事摂取基準は食品の表示や給食(学校、施設等)等で活用されています。食生活の中で利用しやすい雑穀類などの利用も今後メタボ対策として注目が予想されます。

 

健康問題、企業経営に影響 「プレゼンティズム」に注目!

今まではメタボは自己管理がなっていないと軽視されていましたが、メタボは経済損失にも影響があると意識が高まってきています。

例えば企業による社員の健康問題への取り組みについて、重要性が指摘され始めている。

単に医療保険の増加だけでなく、社員の欠勤による生産性の低下「アブセンティズム」、出勤していても仕事の能率が低下する「プレゼンティズム」などが注目されてきました。

米国の研究では、4企業5万7,666人の従業員を対象として、主要な慢性疾患ごとの医療費、アブセンティズム、プレゼンティズムの大きさを調査したものがございます※資料(Leoppkeet al.(2007))。医療費コストが高い慢性疾患としてがん、腰痛、心疾患などが上位に上げられますが、アブセンティズムの生産性コストを考慮して見てみますと、上位には高コレステロール、関節炎、高血圧、肥満、うつ病などが入ってきます。

そのほかの研究でも、慢性疾患罹患者による逸失利益は、従業員数1,000名の企業で5名の離職に相当するとの試算もある。こうした中、保健指導や企業、個人の健康サポートツールを提案する企業では「社員の健康が経営資源であるというアブセンティズム、プレゼンティズムの概念が浸透してきている」と話しています。

肥満などのメタボ状態にあることが企業経営に悪影響を及ぼすとすれば、個人だけでなく企業にとってもメタボへの危機感は今後さらに高まることが予想されます。

 

メタボの新しい切り口が注目されている!

また最近では、メタボ対策の新しい切り口として「抗炎症」が考えられています。メタボリックシンドロームから生活習慣病へと進むメカニズムに、“慢性炎症”が大きく関わっていることが国内外の複数の研究でわかってきました。

さらに最近になって主に海外で、腸内環境がメタボや肥満に関係しているとの研究成果の発表が相次いでいます。

さらに、腸管免疫の研究者として知られる、上野川修一東大名誉教授は「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)が肥満やメタボの発症・増悪に寄与する環境要因のひとつである」と発表しています。

 

今後注目されようとしている生活習慣病簿素材!

今後は抗炎症作用が期待されると予想されており、上記でも解説していますが、抗炎症がメタボのカギを握っている見方もしている事から次のような素材が注目されています。

・プロバイオティクス

・プレバイオティクス

・乳酸菌生産物質などのバイオジェニクス

 

インタビュー

北海道大学の園山慶准教授に、メタボと腸内細菌の関係について。北海道大学大学院 応用生命科学部門准教授 園山慶氏-腸内細菌叢がメタボに関係していることを示す研究は、どのようなことを示唆しているといえるか?

実験動物(マウス)の肥満個体と正常体重個体の間およびヒトの肥満者と正常体重者の間で腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)の構成が異なることが報告されました。

また、肥満マウスの腸内細菌を無菌マウスに移植することによって無菌マウスの体脂肪が増加することが報告され、ヒトではメタボリックシンドローム患者に痩せたヒトの腸内細菌を投与することでメタボリックシンドロームの症状(インスリン抵抗性)が改善することが報告されました。

これらの結果は、肥満およびメタボに特有な腸内細菌叢の構成があり、そのような腸内細菌叢の構成はこれらの疾患の結果ではなくて原因のひとつであることを示唆しています。

 

-研究室では、腸内細菌叢とメタボとの関係についてどのような研究を行っているか? 腸内細菌叢が肥満およびメタボリックシンドロームの発症・増悪に寄与する環境要因であれば、ある特定の細菌の投与によってこれらの疾患を予防・治療できる可能性があると考え、研究を行っています。

例えば、発酵食品製造時に用いられる乳酸菌株の一種Lactobacillus plantarum(ラクトバチラス・プランタラム)No.14株を肥満マウスに投与すると、白色脂肪のサイズ増加とインスリン抵抗性を改善できることを見出しました。

現在はこれらの作用メカニズムを解析しており、そのことを通じて腸内細菌が宿主の生理に影響をおよぼすときの新しい細胞・分子機序を解明するとともに、より有効な細菌株を探索する方法を構築したいと考えている事で、今後益々、メタボ対策の強化に取り組んでいます。>>サプリメントバイブル!

日本ニュートリション協会公認のサプリメントアドバイザーのたかです。サプリメントアドバイザーを志したきっかけは、『花粉症』です。30歳を超えた辺りから花粉症を発症し、当初は薬で対策していましたが、一番厄介でしたのが、副作用。体もだるくなるし、眠気も襲ってくる。医者からは、薬は最終手段の対策で、一番は栄養管理!特に花粉症は乳酸菌を積極的に摂取する事で内臓が元気になり免疫力も向上する!と言われてから、毎日、乳酸菌のサプリメントを飲むようになりました。それから数カ月後、薬の飲む量は減り、体のだるさも解消し、心身ともに元気になりました。その感動を一人でも多くの方に知って頂きたい為に、サプリメントアドバイザーの資格を取得しました。健康に特化した濃い情報を発信していきますのでよろしくお願い致します。

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