現役のギャンブル詐欺師に聞いた!「賭け事が好物のカモ」をダマす手口とは?

どうも、特殊犯罪アナリストの丸野裕行です。

あなたはギャンブルをやりますか? 筆者は人生がギャンブルなので、まったくやったことがありません。できるだけリスキーなことはしたくないという弱腰な性格なんですね。

しかし世の中には、競馬、競輪、競艇、オートレース、パチンコ、etc……様々なギャンブルがあります。しかし、このギャンブルを使って詐欺を働く輩も非常に多く、賭け金よりもはるかに高額なお金を詐取されている人々が多いんです。

そこで今回は、賭け事が好きな人々を騙す「ギャンブル詐欺師」のS氏(56歳)に、ギャンブル好きのカモを騙す手口についてインタビューしてきました。

様々なツールでカモを釣りあげる

丸野(以下、丸)「なぜギャンブル関係の詐欺をしようと考えたんですか?」

S氏「今はいろいろなツールが揃ってきたからね。昔は雑誌とか新聞、電話だけだったけど、今じゃWebサイトの記事、メール、SNSで《パチンコやパチスロ必勝法を教えます!》と騙ったり、《激アツ! 競馬必勝法》《ロト6の当選番号教えます!》などギャンブル好きの心をくすぐる話を持ちかけることができるからね」

丸「はは~、ツールが増えたからはじめたわけですね」

S氏「そのマル秘情報で配当金や当選金が手に入るものと思い込ませれば、簡単に儲かるから……。それで情報料や登録料を支払わせて、金を騙し取れるわけ。入会金とか会費とか、保証金とかっていう名目もあるよね」

その手口とは?

丸「どういった手口で?」

S氏「まずは雑誌だね。ちょいと金はかかるけど、パチやパチスロ雑誌に広告を打つ。そこで攻略法を売るわけよ。カモにとっては、雑誌側がちゃんと広告審査を通していると思って安心するよね。だけど、雑誌側は広告収入が入るから載せてるだけ。それに、出版社も大口の広告であれば、提灯記事(※広告主を持ち上げるような記事のこと)を書いてくれる。これが、出版不況の中のこういった雑誌の実態さ」

丸「怖っ」

S氏「電子メールに関しては、ギャンブル狂の連中の名簿があるからSMSなんかで直接メールを送る。こっちには、専門のコピーライターを抱えているから、彼らの琴線にふれるような文言があるとすぐに引っかかるよ。それで情報の購入を持ちかける。ダイレクトに言えば、路上活動もあるね」

丸「路上活動? ですか?」

S氏「パチンコ屋や競馬場の駐車場に止めてある車のワイパーのところに《爆アタリ㊙情報090‐〇〇〇〇‐〇〇〇〇》なんて紙を挟んでおく。そこには貸金情報も入れておくんだよ。これ効果あるのよ。警備員がいれば別だけど……」

電話は注意が必要!

丸「ロト6などに関しての詐欺手口なんですが……」

S氏「あれは簡単。名簿見て、情弱の年寄り、60歳以上をターゲットに電話をかける。ロト6抽選の結果なんて、ネットで検索すれば、公式サイトに公表されてるよ。大体19時くらい。それを年寄りは知らないから、耳打ちするわけ。《当選番号を事前に教えます》って。《明日の新聞を見てみてください》って言えば、朝の新聞にその番号が掲載されてるじゃない。じゃあ、当選番号の会費とか情報料とかで金を騙し取れるわけね」

丸「タイムラグを利用しているわけですか。新聞読者は高齢者が多いから……そりゃひどい」

S氏「大丈夫、大丈夫。年寄りはたんまり金を貯めこんでるから。世の中に還元しないと」

Webが普及したことによってこんな被害が

丸「Webはどんな手口を?」

S氏「とりあえずはパチンコ台、パチスロ台の解説、競馬のジョッキー情報、馬の情報なんかをコンテンツにしたサイトを開設して、相手をユーザーにする。そのうえで多くのバナーを貼りつけて、信用のあるサイト上で情報を売るわけ。前述の雑誌みたいなものだね。おまけに、コラムの会員にもさせるから、2重取りだよね。昔は連絡先すらわからないようなサイトになっていたけど、今は信用が大事だから、商品はちゃんと送る

丸「でも、嘘情報なんですよね?」

S氏「ヤフオクやメルカリ、ジモティーなんかの中でガセネタを売りに出していたヤツだっていたくらいだから……。まぁほとんど無料なんだけどね。で、出品したヤツは、落札したヤツに《ぜひいい評価をつけてください!》って声をかける。どうしてもその《アカウント》の価値が上がる。で、同業者の書き込みができるブログとか人気のポータルサイトに攻撃的なコメントを書き込むわけ」

S氏は「ギャンブルにハマるヤツはクズ」と言い放ったが、それを食い物にしているS氏もどうかと思う。このようなギャンブル詐欺に遭わないように、カモにされないようにしていただきたい。なんでもほどほど……。健全に競馬や競艇、パチンコなどを楽しんでほしいと今回の取材で思いました。

ギャンブルをやっているあなた。狙われていますよ。

(C)写真AC

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『アサヒ芸能』『実話ナックルズ』や『AsageiPlus』『日刊SPA』その他有名週刊誌、Web媒体で執筆。 『丸野裕行の裏ネタJournal』の公式ポータルサイト編集長。 文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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