コロナの影響でリモートワークやオンラインミーティングの割合が以前と比較して格段に多くなった。さすがに仕事上の会議でスマホを使用する人は少ないと思うが、手持ちのノートPCや家のデスクトップPCを使用するだろうか。
今回レビューするリモートワークに便利で高機能なJabraの製品2種は基本的にエンタープライズ製品なので、企業が購入して社員に配布するのが一般的な流れだ。しかし一般販売もしているので、「業務用」の良さが分かる方はお試しいただきたい。
Evolve2 75
「Evolve2 75」はいわゆるヘッドセットだ。ヘッドホンにマイクが内蔵されていてアームを引き出して使う。ひっこめれば普通のワイヤレスヘッドホンだ。もちろん電話による通話にも使用できる。
写真をご覧いただくとわかるが、左右のイヤーパッドをつなぐアームの部分が金属になっている。これが業務用たるゆえんで、少々乱暴に扱っても大丈夫なようにできている。
Jabra PanaCast 20
「Jabra PanaCast 20」はいわゆるWEBカメラの類だが、最近のノートPCにはカメラがついているので別にいらないと言えばいらない。しかしこのカメラは4Kで明るいレンズを装備しているので写りが違う。そしてたったこれだけのモノなのに、これまた筐体は金属だ。金属を多用している筐体なのでずっしりと重く当然ながら頑丈だ。
それぞれの特徴
「Evolve2 75」はtype-C端子が付いていて、充電の他に有線接続にも対応する。重要な会議で無線で切れてしまうのが不安な方は最初から有線接続とすることができる。
またヘッドホンとしても優秀で、スマホ接続の場合は同社のコンシューマー商品と同様にアプリで制御やファームウェのアップデートができ、ノイズキャンセリング機能も内蔵しているので電車の中で音楽を聴く用途にも最適だ。インナーイヤータイプよりも物理的にドライバー(スピーカー)が大きいので、音の迫力は満点だ。
「Evolve2 75」には充電用の置台が付属している。直接USBケーブルを使用しても充電できるが、自宅やオフィスでは置台に置くだけで接点を介して充電してくれる。この置台も金属製で重いので「Evolve2 75」が充電中に倒れることはない。徹底的に業務用なのである。
「Jabra PanaCast 20」の基本はノートPCに直接挟む形が標準的な使用形態だが、この写真ではミニ三脚に接続している。つまり1/4インチの三脚穴が開いているので、一般的な三脚ならばどんなものでも使用できる。カメラには物理シャッターが付いており、プライバシー保護のため電子的に電源を切るのではなくシャッターで使用する人にわかるような機構が組み込まれている。そしてインテリジェントズーム機能が装備されAIで画角内に自分の顔があれば常に中央で拡大されるようになっている。まるでジンバルカメラが自分を追うような映像が送られる。
リモートだからこそ見た目も重要
「Evolve2 75」はデザインも装着した見た目も良いので、イメージと言ってしまえばそれまでだが「できる人」に見えてしまうのは実は大きなアドバンテージだろう。
この組み合わせであれば、リモート会議が可能なカフェでの使用でもいかにも業務をしている感じがするので、自分の気分も高まるというもの。こういう世の中だからこそ、自己満足であろうが他人の評価であろうがメンタルは大事だ。
最初にも述べたがエンタープライズ商品なので、価格だけを見ればンシューマー商品よりも割高だ。しかし例えば一眼レフカメラやビデオカメラでも民生用と業務用とでは、機能の多少ではなく造りや筐体が全く違うのはよく知られている。そういうプロ用品に魅力と安心を感じる方はぜひ手に取って質感と実力を確かめていただきたい。
※写真はすべて記者撮影