クイーンズとマンハッタン間のフェリーの乗船時間は60秒以内

  by あおぞら  Tags :  

 我が家のジムからはイーストリバーが見える。このイーストリバーは『リバー』となっているが、正確には海峡であり河川の川ではない。因みにハドソンリバーは、れっきとした川である。

 さて、土曜の早朝、朝日がクイーンズサイドから昇る。朝焼けは美しく紅と言える程、あざやかな色を目にすることが出来る。こんな早い時間にもイーストリバーフェリーは運行している。

 エアロバイクを漕ぎながら、週末のこの交通量の少ない高速道路や一般道路を見ていると、車の速度とは明らかに違うイーストリバーのフェリーに目が行く。ゆっくりと水面を進むイーストリバーフェリー。何百回となくフェリーは目にしているが、一度も乗船したことがない。

 このフェリーはニューヨーク市民の乗り物というより、どちらかと観光客が利用しているように思えるのは、船着き場で乗り降りする人たちが、モロ観光客風だからだ。

 このフェリーはクイーンズとマンハッタンとの渡し船ではなく、起点はクイーンズで終点はウォールストリート近辺で、起点と終点は入れ替わりも勿論可である。

 クイーンズ、マンハッタン、ブルックリンを交互に行き来し、最終的にはウォールストリートに向かう。意外にニューヨークは水都と言えるかもしれない。反対側のハドソン川と対岸のニュージャージー州を繋ぐ連絡船もあり、こちらもニュージャージー州から対岸のマンハッタンで下船し、またウォールストリート下船のルートもあり、完全に通勤の交通手段として使われている。

 地下鉄は便利だが地下ということもあり、加えてニューヨークと言う土地柄危ない感じの人も結構多い。しかし、このフェリーは地下鉄に比べると治安の悪さは感じられない。

 ニューヨークには観光船も多いが、このように交通機関としてのフェリーはきっと面白いと思う。ただ、クイーンズとマンハッタンを結ぶ時間は乗船時間に於いては60秒未満なので、こちらはフェリーの心地よさを味わうにはあまりにも短い距離かもしれない。

(Photo: East River Ferry 公式ツイッター〔@eastriverferry〕より)

ニューヨークから発信しています