今夏の節電目標10%以上(一昨年比)に設定している九州電力で再びトラブルが起きた。20日発表のプレスリリースによると、苅田発電所新第2号機でポンプの異常が見つかり、2号機の発電量は19万kWに半減したとのこと。復旧には10日ほどかかる見通しだが、九電では17日に新小倉発電所第5号機が運転停止を余儀なくされたばかりだ。
九電の20日の予想使用率は92%とやや厳しい需給状況で、今回の苅田発電所のトラブルは使用率を1.6%ほど押し上げた。だが、中部・中国・北陸電力からそれ以上の電力融通を受けており、大きな影響にはならず。ちなみに上記の三電力はいずれも20日の予想使用率が90%を下回っている。
新小倉発電所の運転停止(20日17時現在で復旧せず)が17日の予想使用率を90%から93%に上げたように、節電目標が高い九電のトラブルはより厳しい需給状況を招くリスクがある。気象庁は平年並みか平年より高い気温がしばらく続くという予報を出しており、数値目標の設定期間(9月7日まで)が終わっても、協力要請という形で節電が呼び掛けられるかもしれない。そうした状況の中で、九電にはトラブルの再発防止が強く望まれている。
画像: 九州電力のプレスリリース「苅田発電所 新第2号機の出力抑制について」より
http://www.kyuden.co.jp/press_h120820-1.html