今年の東京モーターショーは五輪準備の関係で会場が若干ながら分散しており、シャトルバスも運行しているが事前に見たいところを予習していく方がスムーズに見ることができる。
本稿では東京ビッグサイト西展示棟のブースを中心に取材したのでレポートする。
SUZUKI×コンビ
西展示場1階のSUZUKIのブースではベビーカーやベビー用品で有名なコンビとのコラボコンセプトカーが展示されている。
スズキエブリィをベースとした車両で、荷室をベビーベッドにしておむつを替えることができるような設備にすることができる。
すべての窓はカーテンが設置され、後席で授乳させる際にもプライバシーが確保できるようになっている。また、座席も品質の良いものが使用されており、汚れてもふき取りが楽なように設計されている。
後部ハッチを開くと天井になり、四方のカーテンを下すことで簡易な個室になり、ベビーベッド2台があるおむつ交換ベッド室になる。ベッドは安全な位置までは引き出し可能で、立って作業するママにも安心で楽な設計になっている。
同社によると、市販の予定は今のところはないようだが、例えば自治体や企業向けにイベント等での臨時おむつ交換施設として活用してほしい意向はあるようだ。
記者が見た様子では、子育てを終えた世代にもキャンピングカーとして使用できるような機能を備えておくか、準備工事をしておきディーラーオプションを追加することで、あとでキャンピングカーになるのであれば若い世代でも購入を検討する余地があるのではないかと感じた。
道路交通情報通信システムセンター
道路交通情報通信システムセンターのブースではカーナビでおなじみのVICSの最新技術を体験できるコーナーがある。
VICSは電波や光ビーコン、FM多重放送で近隣の最新道路情報を受信してカーナビに反映させるシステムであるが、最新のものは前方の信号機を現時する機能まである。当該機能が設置されている信号機手前のビーコンを通過すると、鉄道の予告信号のように前方の信号機が赤現時なのでアクセルを緩めた方が良いとか、まもなく青現時になるのでスムーズに発進しましょうというシグナルが出る。VRで体験することができるので、最新カーナビのおどろきの機能を確認することをおススメする。
全国自動車標板協議会
全国自動車標板協議会のブースでは自動車のナンバープレートを展示している。最近登場した地方版図柄入りナンバーの展示もあり、興味をそそられる。
このブースでは、希望者に好きな図柄入りナンバーのカードをその場で作成してくれる。そしてそのカードを高機能なカードホルダーに入れて渡してくれるので、自分のナンバーはもちろんのこと、自動車を持っていなくても好きな絵柄と番号で作成してもらい、カードホルダーはそのままICカード乗車券を入れる等の活用ができる。
デンソーテン
デンソーテンのブースでは車載音響技術を体験できる疑似的な車両空間が用意されている。実際に360度VRカメラで空間音声モードで収録したので視聴していただければ、音の違いはお分かりいただけると思う。なお空間音声収録のためにイヤホンを使用して視聴していただきたい。
■【VR360空間音声収録】東京モーターショー・デンソーテン
https://youtu.be/FrKArkhGxeU
音響の違いはお分かりいただけただろうか。実際の音響はもっとリアルなのでぜひ、会場で体験していただきたい。
矢崎総業
矢崎総業といえば、パトカーについているスピード計測用のストップメーターやタクシーやバス、トラックについているタコグラフが有名であるし、記者もそれしか知らなかった。しかし同社に占めるそれらの割合は1割程度に過ぎないということだった。残りの9割は車両内部を通る電力線や通信ケーブル等のハーネスだということだった。ブースにはモックアップがあるので、普段は隠れて見ることができない同社の技術が生かされている部分をじっくりと見ることができる。
カーメイト
車内の快適グッズや、便利アイテムとしても有名なカーメイト。
同社のブースでは最近特に問題になっているあおり運転対策としての360度ドライブレコーダーを展示していた。本ブースのコンパニオンでモデルの入月あやのさんは「いま運転免許を取得中なんですけど、ニュースを見ているとあおり運転は怖いですよね。全方向を録画してくれれば気が付かないうちから証拠が残るので、その分安心です」と語ってくれた。
本来は前方での事故を記録するためのものだったが、あおり運転となると後方からの追い上げや、側面からの幅寄せも記録しないと立証するための証拠としては弱い場合もある。360度記録することができれば、相手車がどの位置にいようが無条件で記録することができるので回避運転や通報に集中することができる。
本品を含めたプロトタイプ製品のプレゼンテーションを動画でご覧いただこう。
■東京モーターショー・カーメイト
https://youtu.be/xwMZmrZ9HiM
いかがだったろうか。最新のコンセプトカーは多くのメディアが取材しているのでそちらに譲るとして、最新の技術やアイテムも一緒にご覧になってみてはいかがだろうか。
※写真および動画はすべて記者撮影・収録