アイオニックはイオン歯ブラシ(電子歯ブラシ)「ionic」を10月1日より発売している。電子歯ブラシとは何ぞやということについては後述するが、早い話が電子の力で歯垢を除去するので水だけで歯磨きができる。よって歯磨き粉は不要なのだが、歯磨き粉には磨くという機能に加えて口腔内をさっぱりすっきりさせるという効果もあるので、不要といわれても気分的な需要はあると思われる。
そこで、ionicと需要に合いそうな歯磨き粉を2商品選んでみたので参考にしていただきたい。
まずは、各製品の概要を動画にまとめたのでご覧いただきたい。
■歯磨き粉が不要な電子歯ブラシと気分的に必要な歯磨き粉の組み合わせはコレ
https://youtu.be/l7YWzP9mMVk
イオン歯ブラシ ionic
さて、電子歯ブラシと電動歯ブラシとはどう違うのか。どちらもバッテリーを内蔵していることには変わりないが、電動歯ブラシはモーターを駆動してブラシを振動させて物理的に歯を磨くのを補助してくれる。一方の電子歯ブラシはどこも動かない。バッテリーから流れる電流と逆の流れの電子が、バッテリー→歯ブラシの柄→ブラシ→口腔内の唾液→葉や歯茎→人体→歯ブラシを持った手→歯ブラシの柄→バッテリーに流れる直流閉回路を構成する。簡単に言うと電流が体内を流れるということだ。とはいえ微弱電流なので感電はしないし電流が流れていることすらわからない程度だ。
バッテリーの残量は柄の部分のボタンを押すとLEDが点灯することにより分かる仕組みだ。おおよそ1年間は持つようだ。
この電子の流れが重要で、葉や歯茎あるいは歯垢はマイナスに帯電していて、唾液はプラスに帯電している。この状態は磁石のN極とS極が接近した時と同様で、互いに結びついて離れにくくなる。これが歯垢が落ちにくいとされる原因である。
そこで、歯ブラシから流れてきた電子はマイナスなので、プラスに帯電している唾液が電子をもらい電気的に中性になることにより、歯と歯垢と結びつけていた役割に終止符を打つ。途端にはがれやすくなるという仕組みだ。
あとは、ブラシでこすってあげれば歯垢を結びつける力は弱まっているので簡単にはがれ落ちるという寸法だ。
以上のように電子歯ブラシを使用すると、歯磨きの主要な目的である歯垢除去には水さえあれば事足りるということになり、歯磨き粉は不要だということである。
ところが、歯磨き粉がないと口の中がさっぱりしないということも事実であり、それ目的に歯磨きをする人も多くいることだろう。また、歯磨き粉には歯周病や虫歯を予防する成分が含まれているものもあり、それも重要な機能である。
実際に本品を使用して水だけで歯磨きをすると、歯だけではなく歯茎の歯垢も落ちてツルツルになる。例えば歯磨き粉の味が苦手な子供にはこのままで十分だろう。また、従来品のように「いかにも電気が流れます」的な金属製の電極部分がなくなり、導通性の樹脂に置き換えられたことにより心理的にも使いやすくなったといえよう。替えブラシも豊富なので、自分の歯の状況に合わせて選択することが可能だ。
では、本品にぴったりな歯磨き粉を機能別に2商品選んでみたので状況に合わせて使用の参考にしていただきたい。
デンティス
リベルタが販売する「デンティス」は口臭予防に振った歯磨き粉である。
9種類の植物エキスが口腔内の乾燥を予防し、「夜に歯を磨いたら朝目覚めたらすぐにキスできる!」という何ともストレートな触れ込みだが、実際に記者は実験したことがあるのでこれは間違いない。(植物エキス内訳:ミルラ、ラタニア、セージ葉、カミツレ花、ウイキョウ果実、アセンヤクノキ、アニス果実、カンゾウ根、カシス樹皮)
歯ブラシできれいにして、歯磨き粉でさっぱりという方には最適な組み合わせだろう。
クリーンデンタル(無研磨)
第一三共ヘルスケアが販売するクリーンデンタルシリーズ5種類のうち、電子歯ブラシならこの一択なのが「クリーンデンタル(無研磨)」だ。本品は医薬部外品で、3種の殺菌成分と2種の消炎成分、フッ素やゼオライト等、合計10種の薬用成分を配合し、歯周病の予防、歯石沈着の防止、むし歯予防までこなす。本来的には歯茎が下がってきた方用のやさしく磨くことができる歯磨き粉だが、電子歯ブラシを使用する場合は研磨剤が不要なのでゲルタイプの本品が最適な選択になるだろう。個人的な感想だが、若干の塩味がしてこの味がなかなかクセになる不思議な味も魅力だ。
以上のように、イオン歯ブラシ(電子歯ブラシ)を使用することにより、本来の歯磨きの目的は達成することができるが、気分も含めて満足させるために歯磨き粉が必要な方は最適な組み合わせを見つけてみてはいかがだろうか。
※写真および動画はすべて記者撮影・収録